日本ルーセント・テクノロジー株式会社は11月26日、サービス事業の拡大を表明し、その第一弾としてセキュリティコンサルティングサービスを12月より提供開始すると発表した。
今回発表したサービスは、ユーザーのセキュリティレベルを診断する「プランニング」から、セキュリティの問題点の指摘と改善策を提案する「デザイン」、デザインに基づいて機器の選定やセキュリティポリシー策定などを行う「インプリメンテーション」、運用や社内のトレーニング、再評価などを行う「オペーレーション」の4つのサイクル、7つのプログラムで構成される。ユーザーはこれら包括的なサービスを導入できるほか、必要なプログラムを選択することも可能だ。
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セキュリティサービスメニュー
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ルーセントワールドワイドサービス ビジネスソリューショングループSE 西村光生氏
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ルーセントワールドワイドサービス ビジネスソリューショングループSEの西村光生氏は、このサービスの特徴として「ベル研究所のテクノロジーを利用した、他社にはないユニークなサービス」と説明する。同社のサービス部門はこれまで基本的に保守事業のみを行ってきていたが、親会社である米Lucent Technologies社では1995年から同様のサービスを開始しており、全体の約20%を占める売上と15,000件もの実績を持つ。西村氏は「ベル研究所の知識や技術を元に、実績のある米国スタッフやパートナーと連携してサービスを提供する」と同社の強みを強調する。
ターゲットユーザーについては、同社がネットワーク事業者を中心に提案していくほか、パートナーのサービスメニューにも組み込まれるよう働きかけていくとのこと。目標については「来年9月までの初年度は1億円、来年度は5億円から8億円の売上を目指す」(同社)とし、「将来的には米国と同じ割合まで広げたい」(西村氏)という。
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代表取締役会長 清水英一氏
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発表会には代表取締役会長の清水英一氏も出席し、サービス事業拡大の経緯を説明した。清水氏は「米国のITバブル後、ルーセントグループ全体で非常に厳しい状態が続き、一時は非常に危険な時期もあった。3年前には14万人いた従業員を3万人まで削減するなど経営状態の改善に努めた」とこれまでを振り返り、「本年度の7月から9月の四半期ベースで黒字を達成することができ、心機一転巻き返しを図る」と意気込みを語った。今後については「3G、光クロスコネクト、DWDM、ソフトウェアスイッチなどネットワークキャリア向け製品を軸にして、パートナーとの協力の元に今回のサービスを展開していきたい」と述べた。
■ URL
日本ルーセント・テクノロジー株式会社
http://www.lucent.co.jp/
ニュースリリース
http://www.lucent.co.jp/jp/press/2003/03_11_26.html
セキュリティコンサルティングサービス情報
http://www.lucent.co.jp/jp/lws/security/index.html
( 朝夷 剛士 )
2003/11/26 20:47
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