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本荘事務所代表 経営コンサルタント 本荘 修二氏
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12月2、3日にメディアライブ・ジャパン株式会社の主催で新宿のヒルトン東京にて、VoIPにフォーカスしたイベント「VON Japan 2003」が開催された。「IPセントレックスサービスのインパクトと展望」をテーマに、パネラーに、フュージョン・コミュニケーションズ株式会社 サービス企画部 課長の市来 裕教氏、NTTコミュニケーションズ株式会社(以下、NTT Com)ブロードバンドIP事業部マーケティング部長の高瀬 哲哉氏、株式会社パワードコム IP電話プロジェクト 第3グループマネージャの風間 信男氏の3氏を迎え、本荘事務所代表で経営コンサルタントの本荘 修二氏をモデレーターにパネルディスカッションが行われた。
まずモデレーターの本荘氏が、IPセントレックスについて「IP電話とPBXの機能を統合したもの」と定義。そして「コストが低いだけでなく、他のコミュニケーションとの統合も可能など、多くのプラスがある」とし、「IDC Japanの予測では、2007年には国内で7,200億円市場になるとされ、すでにトラフィックの10%は音声ともいわれている」と現状を紹介。「今日はIP-PBX、IPセントレックスを含め、導入にあたっては、安定した通話品質、導入のしやすさ、オープン性に加え、IPインフラ整備、アプリケーション連携が課題になるだろう」と述べた。
■ パワードコムの提供サービス
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株式会社パワードコム IP電話プロジェクト 第3グループマネージャ 風間 信男氏
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パワードコムの風間氏は、同社の主要な提供サービスを紹介した。法人向けには「特にTepcoひかり、Bフレッツを用いたPowered Ethernetを中心としたサービス提供を行っている」と語った。法人向けサービス「Powered IP Phone」では、CRMを含めたIPコンタクトセンターのサービスをセゾン自動車火災保険株式会社などに提供しているほか、「既存のPBXが残る拠点内では、PBXゲートウェイを用いてIP電話導入拠点との間をPowered Ethernetで接続するPowered IP Centrexも提供している」とのこと。同社では「エンドトゥエンドのワンストップサービスの実現を目指し、基本サービスは単一メニューで、法人だけでなく個人向けも含めた幅広いラインアップを提供している」という。1月には低価格電話機をリリースするとのことだ。
また法人向けIP電話サービスの問題点として、「代表番号着信用に外線を残さなければならなかったり、携帯電話への発信や一般電話からの着信に制限があった」点を挙げたが、番号付与は既に始まっており、通話先に関しても今後拡大が見込まれる。ネットワークの信頼性に関しては、回線・機器の二重化やネットワーク監視の強化を行っているほか、「ネットワーク障害発生時には、非常用IP電話によりGW設定のあて先情報から接続できる仕組みを提供している」という。
同氏は今後の見通しとして、「無料通話先の拡充や機器の低価格化を行い、来年には企業内での0AB~J番号と、ナンバーポータビリティサービスを提供する」と述べた。「ただプラスアルファとなるキラーアプリがない」と述べ、「今後は電話会議やボイスメールといったユニファイドメッセージサービスの提供を予定している」と語った。
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パワードコムの法人向けIP電話サービス
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Powered IP Centrexの提供形態
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■ フュージョンのIP Phone/Centrexサービス
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フュージョン・コミュニケーションズ株式会社 サービス企画部 課長 市来 裕教氏
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フュージョンの市来氏は、これまでの音声のIP化の流れについて「VoIPゲートウェイによる拠点間のIP電話化から始まり、IP-PBXで拠点内でも利用できるようになった。そしてIPセントレックスにより、拠点内外への通話をシームレスに利用できるようになった」と述べ、「企業内の自社インフラと違い、内外線をシームレスに利用できるのがキャリアサービスの利点」と語った。
同社のIP電話サービスは、電話の交換機網をIPに変換し、安価な長距離通話を提供するIP中継電話サービスを2001年4月から開始し、すでに250万のユーザーが利用し、IP加入電話サービスの提供も始めている。同氏は「加入系ネットワークには閉域VoIP網を使って同一ベンダーの機器を利用しているが、セントレックスの場合は端末ベンダーから通信事業者まで、さまざまな事業者とのアライアンスを行い、サービス提供している」と述べた。
導入のポイントとして「既存網とセントレックス網を一夜に切り替えるのは不可能」とし、「PBXゲートウェイを利用し、既存設備の変更なしに、内線や特番もシームレスに使える」サービスを提供しているという。小拠点や緊急番号へは外線ゲートウェイを経由した発信も可能とのことだ。またIP電話の利点として「IDで運用しているので、無線やPHSを含む複数の端末で利用できるロケーションフリーな点が大きい」と語った。
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フュージョンのIP Phone/Centrexサービス概要
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Fusion IP-Phoneネットワーク構成図
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Fusion IP-Centrexシステム構成図
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■ NTT ComのIPセントレックスサービスの今後
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NTTコミュニケーションズ株式会社 ブロードバンドIP事業部マーケティング部長 高瀬 哲哉氏
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NTT Comの高瀬氏は、社内からも「なぜ売上げが減るのにIP電話事業を?」と聞かれるという。同氏は「データ通信系の会社であるNTT Comでは、VoIPについて、既存のネットワークインフラに音声を提供されるものと捕らえている」と語った。また「われわれ通信事業者としては、顧客に手段を提供しているように見られることに危機感を抱いている」とし、「データ通信にボイスを絡めたトータルコミュニケーションのソリューションにより、ビジネスの拡大に寄与する生産性提供し、手段ではなく目的に近づく方向性を会社全体で出していきたい」と述べた。
IPセントレックスへの取り組みについて同氏は「従来の音声インフラと比べ、海外に展開しやすいサービス」と述べ、海外拠点を内線でつなぐなど、グローバルな展開を考えているとのことだ。また「PHSに内線が手っ取り早いが」といいながら、「携帯端末に内線を付与し、ビル内は無線LAN、外はFOMAを使うようなサービスを提供したい」と述べた。こちらはNTTドコモより同日試験端末が発表されている。
また同社ではIBMと協業し、Notesとボイスメールやユニファイドメッセージを絡めた業務フローを効率化するソリューションを提供しているが「こうしたグループウェアとの統合を推し進めるほか、例えば海外拠点ともやりとりでき、映像を交えた電話会議システムやコンタクトセンターでの在宅エージェントシステムなどを提供し、データ通信にこだわらず、顧客ニーズに応えるソリューションをトータルなサービスで提供したい」と語った。
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IP Centrexサービスの海外へのグローバル展開
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IBM Notesと連携したユニファイドメッセージ
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■ URL
VON Japan 2003
http://www.von-japan.jp/
NTTコミュニケーションズ株式会社
http://www.ntt.com/
フュージョン・コミュニケーションズ株式会社
http://www.0038.net/
株式会社パワードコム
http://www.poweredcom.net/
( 岩崎 宰守 )
2003/12/03 17:10
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