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IDC Japan、2003年上半期の国内IAサーバー市場動向を発表

IAサーバー市場は前年同期比2.3%増ながら、サーバー市場全体は縮小

 IDC Japan株式会社は12月16日、2003年上半期における国内IAサーバー市場に関する調査結果を発表した。これによるとサーバー市場全体の規模が縮小するなかで、IAサーバー市場は前年同期比2.3%増と、3期ぶりにプラス成長へ転換している。

 2003年上半期における国内サーバー市場全体の出荷金額は、前年同期比16.1%減の3,767億3,500万円。一方IAサーバー市場では同2.3%増となる1,138億8,300万円だった。2001年上半期を上回ったのは、製品分野別に見るとIAサーバーのみ。

 IDCではこの要因を、価格競争による中小規模企業でのIAサーバー採用機会に加え、特にRISCサーバーからIAサーバーへの需要シフトの拡大とみており、ユーザー別では官公庁/教育向けの下支え、大・中規模企業向けでの出荷で回復傾向が見られる。

 市場での価格競争は、デルとHPの攻勢にNECや富士通が対抗する構図で進行しており、2003年第3四半期にはIBMが「e server xSeries」の価格改定を行った。IDCでは各ベンダーのこうした動きを、今後開拓余地の大きい中規模企業向け市場でのシェア確保を狙うものとみているが、同市場での新規顧客獲得には販売チャネルの確保、ソリューションプロバイダとの協業関係強化が重要ともしている。

 IDC Japanでサーバーリサーチマネジャーを務める福冨 里志氏は、「各ベンダーでは収益を上げるため、薄利多売の実現を目指した出荷台数シェアの確保、上位から下位の製品ラインをミックスした販売形態の検討を行った上、販売計画と生産計画をマッチさせることが極めて重要」と述べた。

 今回の発表は、2000年上半期から2003年上半期までの市場の出荷動向を半期ごとに提供しているIDC Japan発行の調査レポート「国内x86サーバー市場動向と2003年~2007年の予測」に詳細が報告されている。



URL
  IDC Japan株式会社
  http://www.idcjapan.co.jp/

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( 岩崎 宰守 )
2003/12/16 19:07

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