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OracleWorld Tokyoが開幕、「Windows環境下でもOracleはNo.1」と新宅社長

~OracleWorld Tokyoオープニングセッション

 日本オラクル株式会社主催の「OracleWorld Tokyo」が12月17日、東京ビッグサイトで開幕した。3年ぶりに日本で開催されるこの展示会は「THE POWER OF THE GRID」をテーマにして、2004年1月より発売される「Oracle 10g」の紹介を中心に2日間で200を超えるセッションが用意されるなど、ビジネス向けのショウとしては非常に大規模なものとなる。


代表取締役社長 新宅正明氏
 開幕に先立って行われたオープニングセッションでは、同社代表取締役社長の新宅正明氏が登場し「インターネットからグリッドへ、ITの未来がここに」と題して講演し、開会を宣言した。

 まず新宅氏は、国内のリレーショナルデータベースソフトにおいて日本オラクルが圧倒的なシェアを誇ることをアピールした。「IDCの調査によると、日本オラクルのシェアは46.6%、2位の日本IBMが17.8%、3位のマイクロソフトは9.7%と10%を切っている」(新宅氏)。また、オープンシステム環境でもUNIXで61%、Windowsで48%、Linuxで54%を確保しており、過去5年間、各セグメントにおいてトップシェアを確保している。

 この日本オラクルが国内で初めて製品を発売したのは1990年の「Oracle 7」。それから1999年の8i、2001年の9iと続き、10gの発売が目前に控えている。新宅氏は「Oracle 10gのキーワードはエンタープライズグリッドコンピューティング。“Low Cost Computing”“Ease of Use”を目指して、管理の簡易化、リソースのフル活用など革新的な機能拡張を行った。また、HPと共同して12月に達成できたベンチマークの世界記録によって実証された最高のパフォーマンスや、我々が特に意識したWindows環境下での利便性を提供できる」と語り、自信を見せた。


東京大学教授 坂村健氏
 さらに新宅氏は「Oracle 10gによって日本から世界へビジネスチャンスを広げる技術を提供できる。このような分野でキーとなるのがブロードバンドとユビキタスコンピューティングだ」と述べ、東京大学教授の坂村健氏を招いた。坂本氏はPDAサイズのユビキタスコミュニケーターを取り出して、中にOracle Liteが入っていることを説明し「ユビキタスは小さなチップや端末から大規模なデータベースなどがつながって実現する」とし、日本オラクルなどのベンダーの協力を求めた。「2003年はユビキタス元年として広く認知してもらえた。2004年は具体的な製品やサービスが次々と登場する」(坂村氏)


米Oracle Corporation Oracle University バイスプレジデント ジョンホール氏
 続いて米Oracle Corporation Oracle University バイスプレジデントのジョンホール氏が登場。ホール氏は「Oracle 10gは単なるデータベースのバージョンアップではない、新しいコンピューティングへのアプローチ」と強調し「世界で80万人いるオラクルマスターの資格所持者のうち、日本人は106,000人と非常に優秀。ぜひここでオラクルの新しい技術を学んでほしい」とOracle Universityの責任者らしいコメントをした。



URL
  OracleWorld Tokyo
  http://www.oracle.co.jp/oracleworld/


( 朝夷 剛士 )
2003/12/17 16:19

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