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リサーチバイスプレジデント/シニアITアナリストの佐伯純一氏
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IDC Japanは1月16日、エグゼクティブセミナー「IDC Predictions 2004」を開催。その中で、2004年の国内IT市場を前年比2.2%増の12兆1767億円という予測を発表した。
同社リサーチバイスプレジデント/シニアITアナリストの佐伯純一氏は、「2003年は対前年比マイナス2.4%の11兆9200億円という調査結果が出ている。特にサーバー、ストレージのマイナス幅が大きい」とした。「2004年は、経済状況の好転による設備投資の活発化、企業の買い替え需要などにより、プラスに転じる」と予測。2000年をピークに減少傾向にあったIT市場が2004年は上向くとしている。
個別にみると、「IP-VPN、PCなどは2004年に高い成長が見込まれている。これに対し、サーバー、ストレージは単価の下落により2004年もマイナス成長となるだろう。また、ソフトウェアに関しては、ERPなどエンタープライズアプリケーションの導入が一巡したこともあり、成長は鈍化するとみている」(佐伯氏)と説明した。
特に価格の下落に関し、佐伯氏は、「ユーザー企業のコスト削減、ROI重視の姿勢から、価格決定の主導権をユーザー企業が持ったことが大きな要因」とし、ITベンダーに対して、「ユーザー企業にとって最適な投資となるよう協力することがビジネス機会の増大につながる。」と提言した。
( 福浦 一広 )
2004/01/19 11:18
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