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ベリタス、「ユーティリティコンピューティング実現元年」を中核とした事業方針を発表


 ベリタスソフトウェア株式会社2月10日、ユーティリティコンピューティング実現に向けたソリューション戦略と、ターゲット市場の拡大など「攻め」の営業を目指した営業戦略の2つを中核とする2004年度の事業方針を発表した。

 同社代表取締役社長の木村裕之氏は、「昨年は市場拡大戦略を発表し、Linux市場やAIX市場への参入、パートナーの営業支援を行うVERITAS Partner Programの立ち上げなど、日本市場に根付くための改革を進めてきた。また、7月には新生ベリタスソフトウェアとして、APM(アプリケーションパフォーマンスマネジメント)製品の統合およびユーティリティコンピューティング戦略を発表するなど、積極的に動いてきた」と2003年の同社の活動を振り返った。これを踏まえ、「今年は、昨年発表したユーティリティコンピューティングを実現する年にするための活動を行う」と“ユーティリティコンピューティング実現元年”とすると発表した。

 同氏は、企業においてデータ管理が経営の中核になりつつある現状に触れ、「企業は部門別に分かれているデータを統合することを求めている。ユーティリティコンピューティングについては多くのベンダーが提唱しているが、気をつけなければならないのは、それらが1つのベンダーの製品でまとめないと実現しないという点。ベリタスは、ソフトウェアによってユーティリティコンピューティングを実現するため、異機種混合の環境において実現できるのが強み」と他社が提唱するユーティリティコンピューティングとの違いを強調した。

 同社は昨年、AIXに対応するなど全プラットフォームへの製品対応を行ったり、APM技術であるVERITAS i3を発表したりしてきた。また、1月にはアプリケーション仮想化技術を提供する米Ejasent社を買収するなど、ユーティリティコンピューティングを実現する環境を整えてきた。「米Ejasent社の買収により得られる製品により、初めてソリューションとしてユーティリティコンピューティングを提供できる」と、ユーティリティコンピューティング実現元年の根拠となる点を説明した。

 営業戦略では、「パートナービジネスの強化」、「ダイレクトモデル営業体制の強化」、「リニュアルビジネスの強化」、「インサイドセールスの開始」、「戦略的ソリューションキャンペーンの展開」の5項目を掲げた。

 「パートナービジネスの強化」は、昨年より進めているさまざまなパートナーへの支援策を実施するもの。「ダイレクトモデル営業体制の強化」は、同社が持っているメッセージをエンドユーザーに伝えることを目的としたもの。「リニュアルビジネスの強化」は、既存ユーザーのサポートとフォローセールスを強化するもの。「インサイドセールスの開始」は、同社が抱える幅広い顧客に対し、電話などによりセールス活動を行うことで、顧客獲得を行うもの。「戦略的ソリューションキャンペーンの展開」は、同日に発表された「EDP啓蒙キャンペーン」など戦略商品のプロモーション活動が含まれている。

  ベリタスソフトウェア株式会社
  http://www.veritas.com/jp/



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