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チェック・ポイント、“3つのセキュリティ”でトータルソリューション提供を推進


マーケティング担当副社長、キャロル・ストーン氏

チェック・ポイントの製品ポートフォリオ。黄緑が2003年、黄色が2004年に加わったもの
 2月25日に行われたチェック・ポイント・ソフトウェア・テクノロジーズ株式会社の事業戦略記者説明会において、Check Point Software Technologies(以下、チェック・ポイント)のマーケティング担当副社長、キャロル・ストーン氏が同社の2004年の戦略についての説明を行った。

 チェック・ポイントといえば、ゲートウェイ用のファイアウォールソフトウェア「FireWall-1/VPN-1」をまず思い浮かべる人が多い。しかし同社ではすでに2003年より、ゲートウェイ型のファイアウォールに代表されるような境界(Perimeter)セキュリティだけではネットワークは守りきれないとして、内部(Internal)セキュリティ、Webセキュリティとあわせたトータルセキュリティの重要性を主張してきている。

 こういった説明の時に毎回例にあげられるのがMS Blastワームだ。このワームでは、外部で感染してからネットワーク内に持ち込まれたPCが原因で爆発的に広まったところが多く、「境界セキュリティだけの防御では防ぎきれなかった」(ストーン氏)。

 では、どうすれば被害を最小限に食い止めることができるのか。その答えとしてチェック・ポイントが1月にリリースした製品が、内部セキュリティに特化したアプライアンス「InterSpect」だ。また、2003年の12月に米Zone Labsを買収することで、PC個々のセキュリティを強化するソリューションも、同社のラインアップに加わった。同社では、この、エンドポイントのセキュリティを強化するソフトウェア「Integrity」「Zone Alarm」なども活用して、前述の3つのセキュリティを強化するという。

 加えて、本業ともいえる境界セキュリティの部分もまだ「エッジの部分を中心として」(ストーン氏)需要があると見ており、既存製品を展開するとともに、コンピュータアソシエイツとの提携により、小規模ネットワーク向け製品のリリースも予定している。

 またチェック・ポイントでは、現在提供しているIPSec VPN製品に加えて、SSL VPN製品の投入も示唆した。現在、セキュリティ分野で同社の競合となっているNetScreenやCiscoといったベンダーもすでにこの分野で製品を提供している、もしくは提供を予定している状況で、同社の動向も注目されていた。製品の詳細は今回明らかにされなかったが、キャロル氏は「当社のSSL VPN製品では、ファイアウォールからリモートアクセスまで、全体像を見てセキュリティを提供する。他社のソリューションとは違い、すべてを網羅する」と語った。



URL
  チェック・ポイント・ソフトウェア・テクノロジーズ株式会社
  http://www.checkpoint.co.jp/
  Check Point Software Technologies Ltd.(英語)
  http://www.checkpoint.com/

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( 石井 一志 )
2004/02/26 19:21

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