電子商取引推進協議会(以下、ECOM)は3月1日、「電子商取引、EDIの問題点を解決する促進策の提言」を発表した。
国内の電子商取引の市場規模は、1998年からの5年間に年率50%の成長を続け、企業間電子商取引(B2B)で46兆円、企業消費者間電子商取引(B2C)で3兆円に達している。
ECOMでは、2003年10月に中小企業の電子商取引の実態調査を実施して現状の問題点や課題を把握。電子商取引の拡大に伴い、中小企業でも導入可能な標準電子商取引システムを検討、推奨するシステムと普及促進策を今回、提言としてまとめた。
提言では、XMLを採用したインターネットEDIを基本技術とし、SSL、PKI、XMLベースのeビジネス国際標準ebXML MSを実装することでセキュリティや信頼性を確保するとしている。
そして中小企業でも導入可能な電子商取引の標準メッセージ送受信、画面表示、帳票印刷、社内システム連携の各機能を備えるシステムとして、一次導入費用で100,000~200,000円の標準簡易電子商取引システム、月額維持費用で3,500円~5,000円程度の運用管理サービスと、単一システムで複数の取引先と電子商取引を実施できる共通電子商取引のASPサービスを開発・提供する。
さらにebXMLに準拠したUBL(Universal Business Language)とECALGA(JEITA)標準メッセージを候補として、業界間で主要な標準メッセージを変換可能なシステムを開発・提供する。
Web-EDI方式は、低コストでの導入が可能なため現在主流となっているが、開発が個別仕様に基づいて行われていることから、社内システムへの人手による再入力、多画面現象といった問題点がある。こうしたデータ項目とWeb表示フォーマットの非統一を、XMLスタイルシートを活用したクライアント側での処理で解消できるとしている。
■ URL
電子商取引推進協議会
http://www.ecom.or.jp/
プレスリリース
http://www.ecom.or.jp/press/20040301/20040301.html
( 岩崎 宰守 )
2004/03/01 15:44
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