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2003年の国内サーバー市場は出荷台数は増えるも金額は減少-ガートナージャパン調べ


 ガートナージャパン株式会社は3月3日、2003年(1~12月)の日本国内におけるサーバー市場動向の調査結果を発表した。国内サーバー出荷は、台数が前年比8.2%増の436,457台、金額が前年比14.2%減の6,326億円と、台数ベースでは増加したものの、金額ベースでは減少した。

 IAサーバー市場をみると、出荷台数が前年比9.7%増、出荷金額が前年比7%増とサーバー市場全体の増分に貢献している。中でもXeonプロセッサの出荷が拡大し、IAサーバー市場で50%以上のシェアに達した。これらの結果、IAサーバーは出荷金額でもRISCサーバーとほぼ並ぶところまで拡大している。また、Itaniumサーバーの出荷台数も、2002年の94台から1183台と伸びている。

 UNIXサーバー市場では、出荷台数が前年比5.9%減、出荷金額が前年比20.6%減と台数・金額ともに下げている。メインフレーム市場も、出荷台数が前年比7%減、出荷金額が前年比27.9%減とUNIXサーバーと同様、台数・金額を下げている。平均単価の低下が出荷金額を大幅に下げる要因となった。

 同社のエンタープライズ・インフラストラクチャ担当アナリストの亦賀(またが)忠明氏は、この結果について、「台数の回復はIAサーバーが堅調であったため。IAサーバー市場は、第1四半期こそ減少していたが、、第2四半期以降はおおむね15%程度と出荷が好調で、通年で9.7%となっている。出荷金額も7%増となっており、サーバー全体の増分に貢献した」と説明している。出荷台数・金額ともに減少したUNIXサーバーおよびメインフレームについては、「UNIXサーバーは、ハイエンドからミッドレンジにかけて大きく落ち込んだ。要因として、Itaniumサーバーへの移行やプロセッサなどの世代交代期にあり、各社から積極的なプロモーション活動が見られなかったことが需要の低迷につながった。メインフレームについては、2007年問題やレガシーマイグレーションへの関心の高まりから、既存ユーザーの多くがメインフレームのリプレースを止めたことが出荷の減少につながった」(亦賀氏)とした。


 ベンダー別の出荷台数では、NECが2002年同様にシェア19.8%でトップとなった。以下、富士通(16.6%)、デル(16.4%)、HP(15.6%)、日本IBM(13.3%)と続いている。ベンダー別の出荷金額では、日本IBMが2002年トップの富士通を抜いて、シェア21.8%でトップとなった。以下、富士通(21.5%)、HP(15.3%)、NEC(13.2%)、日立(7.2%)と続いている。

 そのほか、Linuxサーバーは、出荷台数が前年比60.7%増の49,898台となった。これにより、サーバー市場全体でのLinuxのシェアは2002年の7.7%から11.4%と拡大、UNIXサーバーを上回った。また、ブレードサーバーも、出荷台数が前年比231%増の10,105台と急成長している。



URL
  ガートナー ジャパン株式会社
  http://www.gartner.co.jp/
  プレスリリース(PDF)
  http://www.gartner.co.jp/press/pr20040303-01.pdf


( 福浦 一広 )
2004/03/04 12:12

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