日本シーベル株式会社は3月4日、マイクロソフト株式会社と共同で、Siebel顧客企業を対象にした「Siebel Japan User Group Meeting 2004」を開催。米Siebel Systems, Inc. シニアバイスプレジデント CFOのケン・ゴールドマン氏が講演を行った。
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米Siebel Systems, Inc. シニアバイスプレジデント CFO ケン・ゴールドマン氏
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同社は90年代後半に成長を遂げた、4000の顧客企業、220万ユーザーを持つCRMベンダー。日本国内でも数千ユーザーの規模を中心とした350の企業と取引があり、43.5%とトップのシェアを占めている。
同社では2003年10月に「CRM for Everyone」という新しいコンセプトを打ち出した。これは、営業・マーケティングなどでの顧客サービスの機能を持つコアのCRMアプリケーションのほか、こうしたサービスをASPやホスティングで提供する「On Demand」、CRM分析ツール「Analytics」、従業員管理ツール「ERM」、システム間をシームレスに統合するインテグレーション製品「Universal Application Network」などより、規模にかかわらず広い業種へ向けてCRMを提供していくもの。
同氏はSiebelの強みとして「業界特化のベストプラクティス」を挙げた。「顧客ニーズを満たすアプリケーションにより、自動車や通信など20業種をカバーしており、実装に当たってカスタマイズは必要ない」という。
同社では2000年以降の3年間、研究開発費として毎年3億ドル以上の投資を行い、これまで累積14億8200万ドルに達している。製品数でも500近くに達している。同氏は「これは他のベンダーと比べて非常に多く、不況下でも毎年投資額を増やしてきた」と述べた。
そして「こうした投資効果により高い顧客満足度を維持している」として米Gartnerの調査を示した。これによると大企業でのBtoB、CRM営業支援、CRM顧客サービス・サポート、CRMフィールドサービスの各分野において、ビジョンの完成度と実行能力で他社を引き離している。またシェアはもちろん、ライセンスの実使用率でも高い割合となっている。
同社の売上は2001年をピークに減少している物の、2003年も13億5400万ドルとなっており、特にアジア太平洋地域の占める割合が22%と伸長している。また営業利益率も15%以上を維持している。同氏は「ベストプロダクトにより継続して顧客の成功できるビジネスを提供することで、顧客満足度を維持し、日本での大きなビジネス機会もとらえていきたい」と語った。
■ URL
日本シーベル株式会社
http://www.siebel.com/jp/
( 岩崎 宰守 )
2004/03/04 17:51
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