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米MercuryランダンCEO、「ITには最適化のフェーズが必要」


米Mercury Interactive 会長兼社長兼CEOのアムノン・ランダン氏
 マーキュリー・インタラクティブ株式会社は3月9日、米Mercury Interactive 会長兼社長兼CEOのアムノン・ランダン氏によるITの現状と同社の取り組みに関する説明会を行った。

 ランダン氏はまず、「ITには変革が求められている」と指摘。「顧客のさまざまなニーズに対応しなければならず、なおかつコスト削減の圧力も強まっている。非常に厳しい現状だ。これを解決するには、ITの最適化のフェーズが必要」と、同社が唱えるBTO(Business Technology Optimization:ビジネスとテクノロジーの最適化)の必要性を強調した。

 その上でランダン氏は、分散したITの集中化、ITガバナンスの重要性、ソフトウェア販売モデルの変化、アウトソーシングの管理などを変革対象として挙げた。「ITの分散化により、管理の複雑化やコスト把握が困難になっている。これを集中化されたものに変革しないといけない」と述べた。また、ITガバナンスについては、「これまでのITは、反応型・対応型だった。なにかあってから動くため、コストがかさむ。ITガバナンスにより、コントロールというプロセスを持つことができるため、投資の最適化が図れる」と、ITガバナンスの重要性を強調した。

 ソフトウェアの販売モデルについては、「これまでは、ソフトウェアを購入すればそれでおわり。最初に多めにライセンスを購入することも一般的だった。その結果なにがおきたか。購入したソフトウェアが目的に合わない場合、無駄な投資で終わっていた」と、コスト削減を求める現状と乖離(かいり)した販売モデルであることを指摘。これを解決する方法として、ライセンスのリースという方式を紹介した。「ライセンスをリースすることにより、企業はその時点で必要なライセンスを導入でき、合わなければ更新しないという選択肢を持つことができた」という。

 また、アウトソーシングが一般化している点について触れ、「ただアウトソーシングするだけではだめ」と指摘。「ビジネスの最適化がなされてからアウトソーシングしないと、負担が増えることになる」と警告した。

 ランダン氏は、こうしたITに迫った変革に対応できる製品として、同社製品を紹介した。また、日本市場での認知度がまだまだ低いことに触れ、「日本はすばらしい品質管理の能力を持っている。こうした日本の企業にとって、Mercuryの製品は役立つものと信じている。理解を深めることで、十分に市場を獲得できると考えている」と日本市場でのシェア拡大について意気込みを見せた。



URL
  米Mercury Interactive
  http://www.mercuryinteractive.com/
  マーキュリー・インタラクティブ株式会社
  http://www.mercury.co.jp/


( 福浦 一広 )
2004/03/09 20:43

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