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国産Linuxを核としたビジネスアライアンス設立


 IPテレコム株式会社ら14社は3月12日、国産のLinux「Nature's Linux」を利用したソリューションの開発や販売などを目的とした「Nature's Linux Alliance(以下、NLA)」を設立した。


Nature's Linuxの構成
 Nature's Linuxは、サーバー稼動に最低限必要なソフトウェアによって構成された基本OSを元にして、用途ごとに適したチューニングが可能なOS。基本OSと各種デバイスドライバ、ライブラリ、開発関連プログラムで構成され、ユーザーがダウンロードして自由に利用できる「開発版」と、選択式自動パッチ当て機能、監視モジュール、監視サービス、サポートを加えた「商用版」が用意される。Intel、AMDのx86プラットホームに対応し、Sparcにも対応する予定とのこと。

 IPテレコム取締役経営企画室長の阿部宜由氏は「Red Hatなどのディストリビューションと違い、用途ごとに1から組み上げる。不要なプログラムやライブラリが一切入らないためパフォーマンス、安定性、運用性に優れるマネジメント型のOS」と説明する。


 NLAは、Nature's Linuxを利用したビジネス企画に対してNature's Linuxのチューニングのほか、参加企業からそれぞれの得意分野となるハード、ソフト、サービス、コンテンツなどを収集して最適なソリューションを構築し、販売や宣伝活動などを行う。さらに参加企業同士で技術や市場動向などの情報を共有する。

 NLA代表を務めるIPテレコム代表取締役社長の関崎裕一氏は「Nature's Linuxを核に各レイヤーごとの企業が集まって専門性を生かすことで、新しいビジネスを創造することができる」とし、さらに「ベンチャーや地方の企業でもこのアライアンスに参加することで、それぞれが持つ技術やノウハウを生かすことができる」と述べ、より多くの企業に対してアライアンスへの参加を訴えた。


NLA事業のスキーム例 NLA代表 関崎裕一氏

NLA設立発表会に参加した関崎裕一氏(手前中央)ら参加企業の代表
 今回発表されたNLAの参加企業は、IPテレコム株式会社、サン・マイクロシステムズ株式会社、株式会社シーフォーテクノロジー、株式会社メディアシーク、株式会社富士通プライムソフトテクノロジ、株式会社サードウェーブ、エヌ・ティ・ティ・コムウェア北海道株式会社、株式会社デジタルファンデーションズ、富士通ミドルウェア株式会社、株式会社メディアクリエーション、株式会社ユービークロス、株式会社ネクスト、株式会社情報設計、有限会社地域情報計画研究所の14社。

 NLAでは初年度で約50社の参加を見込んでいる。



URL
  Nature's Linux
  http://www.n-linux.com/


( 朝夷 剛士 )
2004/03/15 00:02

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