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福原 聡氏
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3月17日にSQL ServerユーザーグループであるPASSJの主催で行われた「Windowsセキュリティセミナー」において、PASSJで積極的な活動を行っている福原 聡氏が、「管理コストを削減するセキュリティ対策入門」と題し、Windows環境の特に小規模から中規模のシステムにおけるシステム管理コスト削減について講演した。
福原氏は、実際に運用を開始する前にシステムに講じておくセキュリティの事前対策として、Windows環境におけるものとして、以下の点を列挙した。- インストール時に、グローバルなネットワーク環境に接続しない
- 不要なコンポーネントをインストールしない
- 適切なアクセス権を設定する
- セキュリティポリシーの適用
- アカウントの保護
- IISのロックダウン
- ポートのフィルタリング
運用開始後、システムに接続されているすべての機器に同一のセキュリティ修正プログラムを導入するため、小規模システムにはWindows Updateカタログ、中規模システムにはSUS(Software Update Services)の利用を提案している。これにより、Windows Updateによる回線の負荷などを軽減することも可能になるとした。
福原氏はシステムのセキュリティチェックにツールの利用を提案しており、MBSA(Microsoft Baseline Security Analyser)やHFNetChkなど日本語に対応している具体的なツールを挙げた。
また、イベントログの監視の重要性についでも触れ、簡単な監視であればイベントビューアによる監視でも十分ではあるが、監視項目が多くなると手動での監視が困難になる点を指摘。イベントログの監視に関してもeventquery.vbsやWMICなどの具体的なツールを列挙した。
今回の講演で福原氏は「セキュリティは金を生み出さない非生産的な仕事と思われているため、セキュリティに費用がかけられないのが現状」と語った。そして本来の業務に加えて、さらにセキュリティの管理業務が上乗せされている問題を指摘。これらの問題を解決するためには、何を守らなければならないのかを明確にし、そのためにかける人的なコストを考えることが重要であること、またセキュリティ管理ツールの積極的な利用で管理コストを下げるなどの対策が重要であることなどを語った。
しかし、その上で福原氏は「システムの設定よりも重要なのは、ユーザーや管理者のセキュリティに対する教育や啓蒙である」と語っている。
■ URL
Windowsセキュリティセミナー
http://www.sqlpassj.org/semievent/semi/secsemi3/intro.aspx
PASSJ SQL Serverユーザーグループ
http://www.sqlpassj.org/
( 北原 静香 )
2004/03/19 11:08
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