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経営執行役常務 電子デバイスビジネスグループ長 小野 敏彦氏
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建設予定の新棟を含めた三重工場の配置
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富士通株式会社は3月19日、半導体製造拠点の1つである三重工場(三重県多度町)の敷地内に、新棟を建設すると発表した。稼働開始は2005年4月ごろからの見込みで、この新棟では300mm大口径ウエハーを採用したロジックLSIの量産が行われ、90nm製品と次世代の65nm製品が生産される予定。最大生産能力は、月産13,000枚。
この事業に関して、同社はまず2005年度までに750億円を投資し、その後は市場動向を見ながら2007年初頭までに累計1,600億円の投資を行う。また最初の750億円のうち300億円は、パートナー企業4社からのデポジットでまかなうという。
現在、富士通では90nm LSIの生産をあきる野テクノロジセンター(東京都あきる野市)で行っているが、同センターでなく三重の工場を拡張した理由については、「三重工場は(最先端技術で必要とされる)銅配線、Low-k(低誘電体層間絶縁膜)の技術をしっかりと持っていること。さらに(需要が増えて)拡張が必要となった場合に、その余地があること」(同社 経営執行役常務 電子デバイスビジネスグループ長 小野 敏彦氏)の2つを理由としてあげた。
なお、新棟で生産されるLSIの用途としては、同社が開発しているLinuxサーバー用のチップセットや、SPARC、FOMAを中心とした携帯電話、デジタル家電関連など、さまざまなものが想定されている。
■ URL
富士通株式会社
http://www.jp.fujitsu.com/
プレスリリース
http://pr.fujitsu.com/jp/news/2004/03/19.html
( 石井 一志 )
2004/03/19 18:03
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