Enterprise Watch
最新ニュース

富士通研、XMLデータ処理時のメモリ使用量を1/10にする技術を開発


 株式会社富士通研究所は3月31日、XMLデータを従来の1/10のメモリで取り扱えるデータ処理技術を開発したと発表した。今後同社では、ソフトウェアの機能強化など製品化に向けた取り組みを進める。

 XMLデータはデータの表現能力が高いことなどから、企業間のデータ交換や企業内情報の記述・処理での利用が広まりつつある。しかし同社によれば、データをメモリに展開してから利用する必要があり、このときデータサイズの4~6倍のメモリを必要とするため、従来技術と比較してメモリを大量に消費し、CPU負荷も増大させる傾向があった。このためXMLシステム導入における課題のひとつとなっていたという。

 今回同社では、XMLデータ処理において、そのすべてが対象となることがごく少ないことを利用し、必要部分のみをメモリに展開する技術を開発、メモリ使用量を従来の1/4に削減した。またデータ展開時のメモリ使用量がデータ内の要素数にほぼ比例することから、処理対象外の要素をCSV形式にすることでひとつにまとめる手法もあわせて開発した。

 この2つの技術により、70MB、レコード数18,543件の図書目録XMLデータ処理において、従来の1/10となる28MBのメモリ使用量で処理を行うことが可能になったとのこと。このため同社では、企業内のデータ処理の高速化や、モバイル機器での利用など、XMLデータの適用範囲を広げることが可能となるとしている。



URL
  株式会社富士通研究所
  http://www.labs.fujitsu.com/
  プレスリリース
  http://pr.fujitsu.com/jp/news/2004/03/31-1.html


( 岩崎 宰守 )
2004/03/31 17:16

Enterprise Watch ホームページ
Copyright (c) 2004 Impress Corporation All rights reserved.