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Linuxサーバーは国内市場で4期連続2ケタ成長、IDCジャパン調査


国内Linuxサーバー市場におけるOS別の出荷金額成長率
 IDCジャパン株式会社は、国内Linuxサーバー市場に関する調査結果を発表した。OS別の成長率では、2002年第4四半期から4期連続で2桁のプラスを記録してトップと、依然急成長を続けている。

 2003年第1~3四半期の国内Linuxサーバー市場規模は、165億9,500万円。サーバー市場全体でみると、Linuxサーバーは出荷台数で8.4%、出荷金額でも3.0%を占めた。IDCジャパンによれば、用途別ではネットワークインフラ分野で、ユーザー別では官公庁、教育分野で普及が進んでいる一方、民間企業のビジネスプロセス分野では潜在的な市場機会があるにもかかわらず採用が進んでいないとしている。

 IDCジャパンでは、国内経済の停滞が、ITの維持管理費用の削減と新規投資への効果に対する要求を顕在化させ、対価格性能比に加え信頼性でも向上を見せているx86サーバーとオープンソースソフトウェアが結びついてユーザーに受け入れられていると、その背景を分析している。また2004年以降も成長は持続し、2007年には出荷台数比で15.6%を占めると予測している。

 この一方でIDCジャパンでは、ハードウェアやアプリケーション開発における不確定なリスクを、システム提供者が価格に転嫁していた旧来のビジネスモデルが、オープンソースソフトウェアビジネスとは相容れないとの見方を示している。そして不確定リスクに対するコスト負担をいかにユーザーに求めるかを、ベンダーにとっての今後の課題に挙げている。

 同社サーバーリサーチマネジャーの福冨 里志氏は、「オープンソースソフトウェアビジネスは、システム構築におけるコストに透明性を強く求める」とし、「利益を適正にユーザーへ還元できるかがベンダー各社に問われることになる」と述べている。



URL
  IDCジャパン株式会社
  http://www.idcjapan.co.jp/


( 岩崎 宰守 )
2004/04/27 15:29

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