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IBMバンシャフトVP「OGSAはグリッド標準のTCP/IP」 |
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～Grid World 2004 基調講演
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4月27・28日の2日間、株式会社IDGジャパンとグリッド協議会の主催で開催されている「Grid World 2004」において、「IBMグリッド・コンピューティングがもたらすITとビジネスの価値」をテーマに、米IBM グリッドコンピューティングセールス・ビジネス開発担当バイスプレジデントのアルバート・バンシャフト氏が基調講演を行った。
続いてグリッドコンピューティングの要件として、XML/Webサービス技術との統合、異種混在環境への適用を前提とした標準化、物理的に複数のリソースを統合する仮想化、障害発生時や負荷変動時にサーバーリソースを自動配分する自律化の4つを挙げた。 グリッド普及を加速する要因には「ITと経営の両方の側面がある」という。企業経営の場面では、「例えば金融業界におけるリアルタイムのポートフォリオ分析は、これまでタスクに時間がかかりすぎた。これがグリッドの活用で実現することでタイムリーな製品提供が可能になるなど、製品に新しい付加価値を与える」とし、またITの側面では「サーバーやストレージの稼働率向上は、コスト削減に直結する」とした。
こうした技術のほか、ビリング、メータリングの技術について、「共有インフラの利用分に課金するために必要になる」とした。そして標準化技術であるOpen Grid Service Architecture（OGSA）をネットワークプロトコルにおけるTCP/IPになぞらえ、異機種混在環境でのグリッド適用を可能にするためには、「これを策定するGlobal Grid Forumの持つ役割が非常に重要になる」と強調した。 IBMでは、すでにいくつかの企業でグリッドコンピューティングによるシステムを構築している。そこではポートフォリオ分析など高負荷のアプリケーション実行時間を短縮したほか、不規則な負荷のピークを分散処理することで稼働率を向上しているという。そして各オファリングの共通項をまとめ19のソリューションとして提供している。また例えば「Bank of Americaには夜間の6時間だけデータセンターのリソースを提供している」など、アウトソーシングのサービスと自社のITリソースを組み合わせた柔軟な構成を行うことが可能になる。またグリッド導入による効果測定が行えるツール「IBM Grid Value at Work」も提供している。 同氏は将来的な見通しとして、「いまは単一のアプリケーションを多くのユーザーで利用する形が一般的だが、多くのアプリケーションを単一ユーザーにというビジネスモデルも考えられる」とした。また今後企業でグリッド技術を導入する際、「全社のシステムを統合するためには、部門間での政治的障害を克服する必要性が明るみになるだろう」との見方を述べた。 同氏は「グリッド技術に関する経験値、サービス部隊のスキルは業界随一」との自負を述べ、「どこにグリッドの価値があるのかを意識することが重要」とした一方で、「オンデマンド戦略の鍵を握るグリッドは、IBMだけでは実現しない」とし、パートナーとの協力、さらに標準化の必要性を訴えていた。 ■ ＵＲＬ Grid World 2004 http://www.idg.co.jp/expo/grid/ 米IBM http://www.ibm.com/ IBM http://www.ibm.com/grid/jp/
（ 岩崎 宰守 ）
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