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日本SGIと電通大、実用化を視野に入れたレスキューロボット「FUMA」を開発

ロボット開発用APIの公開も計画

レスキューロボット「FUMA(ふうま)」

HMD(ヘッドマウントディスプレイ)を装着し、WindowsベースのPCから操作を行う。PCからは無線/有線LAN経由で駆動させる
 日本SGI株式会社は4月28日、電気通信大学の松野研究室、稲見研究室と共同で新型レスキューロボット「FUMA(ふうま)」を開発したと発表した。

 FUMAは、移動機構に4輪のタイヤとアームを備えた強固なボディに、カメラや各種センサ等を装備したシンプルな形状のレスキューロボット。日本SGIと松野研究室がこれまで開発してきた従来のレスキューロボットに比べ、より広範囲での作業に適した運動性能を実現、災害現場などでの情報収集能力を高めている。また操作環境としてHMD(ヘッドマウントディスプレイ)を採用し、ロボットのカメラと連動させるなど、高度な操縦機能を備えており、実用化を視野に入れた設計がなされている。

 日本SGIと松野研究室は、ヘビ型レスキューロボット「KOHGA(こうが)」を昨年発表。これまでの研究を通して培われた成果やノウハウをもとに実用化を視野に入れ、サイズ、重量、移動速度等の詳細な仕様を検討し、情報収集能力と操作・制御のインターフェイス等トータルな操作環境を向上させたとしている。

 日本SGIは、このFUMAをレスキューロボット開発のためのプラットフォーム(共通基盤)として、大学・研究所・企業に対してその仕様の公開と、そのハードウェア、ソフトウェア環境を提供する計画。

 なお、今回開発されたFUMAは、5月1日から4日までインテックス大阪(大阪南港北)で開催されるロボカップ日本大会「ロボカップジャパンオープン2004大阪」と、6月27日から7月5日までポルトガルのリスボンで開催されるロボカップ世界大会「RoboCup 2004」への参加を予定している。



URL
  日本SGI株式会社
  http://www.sgi.co.jp/
  電気通信大学
  http://www.uec.ac.jp/
  ロボカップジャパンオープン2004大阪
  http://www.fair.or.jp/robocup/


( 福浦 一広 )
2004/04/28 14:58

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