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SAPジャパンとキヤノンSOL、ERPソリューション分野での提携を強化


右から、SAPジャパンの代表取締役社長 藤井 清孝氏、キヤノン販売の代表取締役社長 村瀬 治男氏、キヤノンSOLの代表取締役社長 浅田 和則氏

キヤノン販売グループとSAPジャパンが一体になって中堅企業へ取り組むと強調
 SAPジャパン株式会社とキヤノンシステムソリューションズ株式会社(以下、キヤノンSOL)は5月27日、基幹系ソリューション分野で提携関係を強化すると発表した。

 SAPジャパンでは現在、大企業向けのmySAP Business Suiteを提供する一方で、中堅企業に必要な機能を盛り込んだ「mySAP ALL-in-One」を用意するなど、中堅・中小企業に対する取り組みを拡張している。また、同社の代表取締役社長、藤井 清孝氏が「当社の(直接の)売上以外にも、その周辺には大きなSAP関連ビジネスがあると思っている。ここに対する取り組みとしてはパートナーの拡充が必要だ」と語るように、「SAPエコシステム」の構築・強化に対しても意欲的に取り組んでいる。

 一方、キヤノンSOLの親会社であるキヤノン販売株式会社では、単なるメーカー販社からサービスベンダへの脱皮を図るため、従来のビジネスモデルに加えてITサービスを同社の事業の柱に据え、事業の再構築を行っている。基幹ビジネスソリューションの拡充はその上で欠かせないものととらえられているが、同社でも「大手ではそろそろERP導入が一巡した。今後は次第に従業員規模300~1,000名規模の中堅企業へ広がっていく」(キヤノン販売 代表取締役社長、村瀬 治男氏)と、中堅企業をターゲットとして展開していく考えがあった。

 今回の提携は、こうした両社の思惑が一致したもので、キヤノンSOLは従来より手がけていたSAPビジネスを拡大し、新たにチャネルパートナー契約を締結。SAPジャパンの認定パートナーとしてSAP製品を販売するとともに、ERP事業部を新設。SAPジャパンより事業部長を迎えるなど、人的側面も含めた協業を行っていく。

 またキヤノン販売では、キヤノンSOLだけでなく、従来より中堅企業向けのビジネスを行っているキヤノン販売 GB販売事業部、また系列のキヤノンソフトなどとともにアプローチを行い、ITサービス事業の売上拡大を目指す意向。同社ではITサービス事業において、2004年に2,300億円、2006年に2,700億円の売上を目指すとしている。



URL
  SAPジャパン株式会社
  http://www.sap.co.jp/
  キヤノンシステムソリューションズ株式会社
  http://www.canon-sol.co.jp/
  キヤノン販売株式会社
  http://canon.jp/
  プレスリリース
  http://cweb.canon.jp/newsrelease/2004-05/pr-sap.html


( 石井 一志 )
2004/05/27 19:35

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