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「個人情報漏えい対策を実施する企業とそうでない企業の差が広がる」gooリサーチ調査


 インターネットアンケートサービス「gooリサーチ」を共同で運営するNTTレゾナント株式会社と株式会社三菱総合研究所は6月9日、社内の情報システム担当者を対象に行った「第2回 企業の個人情報保護と情報セキュリティ対策に関する意識調査」の結果を発表した。有効回答者数は508人。

 今回の調査は2004年1月に行った第1回調査に続くもので、大手企業による個人情報漏えい事件が相次ぐ中での意識の変化についての質問が中心となった。

 調査結果によると、個人情報漏えい事件の多発をきっかけに最近3カ月で約6割の企業が「対策の強化を実施している」または「検討している」と回答した。この中で、従来から何らかの個人情報保護対策を行っていた企業の7割以上が、対策強化の実施・検討をしているとのこと。一方で、これまで特に対策を行っていなかった企業の6割以上が、「取り組みに変化がない」と回答しており、対策を行っている企業と、そうでない企業の差が広がっているという。

 すでに行われている対策としては、「情報システムや管理体制の強化」「従業員向け/派遣社員向け教育の実施」「ポリシーや運用ルール違反者に対する罰則規定の策定・強化」と続いており、今後実施予定の対策としては「プライバシーマークの取得」が最も多かった。

 また、事件原因の多くを占める内部の人間による情報漏えいを防止するための対策として、「ネットワーク経由の流出」「記録メディアを媒体とした流出」「紙を媒体とした流出」の3つの観点から調査したところ、記録メディアによる流出への対策率が最も低いことがわかった。その中でも「個人情報へのアクセス制限」は3割以上の企業が行っているが、「暗号化」や「外部記録メディアの使用不可措置」など厳格な対策を実施している企業が1割程度と少ないため、gooリサーチでは早急な改善が望まれるとしている。



URL
  gooリサーチ
  http://research.goo.ne.jp/
  調査結果
  http://research.goo.ne.jp/Result/0405cl12/01.html

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( 朝夷 剛士 )
2004/06/09 17:41

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