Enterprise Watch
最新ニュース

ユーザーの視点からシステムを監視する「Mercury Application Management」

~Mercury BTO Summit 2004 in Tokyo ブレイクアウトセッション

 マーキュリー・インタラクティブ・ジャパン株式会社(以下、マーキュリー)は、6月10日に開催されたイベント「Mercury BTO Summit 2004 in Tokyo」において、システムのアプリケーションパフォーマンスを自動的に監視するソリューション「Mercury Application Management(旧Topaz)」と、システムのインフラ部分を監視する「Mercury SiteScope」を紹介した。


Topazサーバーの監視結果GUI

監視結果をブレイクダウンしてボトルネックを分析できる
 マーキュリーの「Mercury Application Management」は、「Topaz」から名称変更した製品で、システム全体のパフォーマンスを監視する統合監視ソリューションである。ビジネスプロセスのエンドツーエンドの応答時間(レスポンスタイム)を定期的に測定することで、システムのボトルネックを分析したり、障害を検知することができる。

 Mercury Application Managementの最大の特徴は、システムの監視をエージェントレスで実行することにある。「Topaz Business Process Monitor(Topaz BPM)」と呼ばれるコンポーネントが仮想的なユーザーとなり、実際のサービスにアクセスを実行して、そのレスポンスタイムを計測する。

 Topaz BPMから計測結果が「Topazサーバー」へと送信され、ボトルネックや障害の分析が行われる。つまり、実際のビジネスプロセスにアクセスすることで、ユーザーの視点からサービスの可用性を監視するのである。Topaz BPMをファイアウォールの外側と内側に配置することで、システムのどこに問題があるのか(あるいはどこにも問題が発生していないのか)をさまざまな視点から監視できる。もちろんシステム監視ツールとして、パフォーマンスの分析結果にしきい値を設定して、システム障害をアラートしたり、システムの詳細データをレポートすることもできる。

 Topaz BPMのサポートするプロトコルは、HTTPやHTTPSをはじめとしてFTP、DNSなど多岐に渡っている。ODBCなどのデータベースアクセスもサポートしており、想定できるアクションの多くを、Topaz BPMから実行することが可能となっている。またセッション管理機能をもっているため、複数のWebページにまたがるアクションを、1ユーザーとして一貫して監視することができる。

 Topaz BPMが計測のために実行するアクションは、スクリプトとして記述する。スクリプトは監視設定時に実際のアクションを実行すると自動的に生成されるため、スクリプトを作成する技術者のトレーニングなどはあまり必要としない。もちろん、自動生成されたスクリプトを編集することも可能だ。

 また、Topaz BPMが仮想のユーザーとしてシステムにアクセスするのに対し、「Topaz Client Monitor」は、クライアントPCにインストールすることで、実際のクライアントPCからのパフォーマンスを計測することも可能である。


Topaz Business Availabilityによるツリー表示
 また、Topaz BPMが仮想のユーザーとしてシステムにアクセスするのに対し、「Topaz Client Monitor」は、クライアントPCにインストールすることで、実際のクライアントPCからのパフォーマンスを計測することも可能である。

 「Topaz Business Availability」は、システムの監視結果から、問題の発生状況を顧客ごと、あるいはシステム担当者ごとなどの視点でツリー表示する。これによって、どの技術者の担当システムで問題が発生しているのか、またどの顧客に影響を及ぼしているのかなどを明確にすることができる。

 また「Mercury SiteScope」によるシステムインフラの監視結果も、Topazサーバーにデータを送信して分析することができる。もともとSiteScopeは単体の監視ツールとして販売されていた製品であるため、Pingによるシステムの死活監視、CPUやメモリのリソース監視など監視できるシステム情報は非常に多岐に渡っている。もちろん以前のように単体でも利用できるように、SiteScope独自のWebベースの監視画面も用意されている。


Mercury SiteScopeのメインパネル Mercury SiteScopeの監視結果レポート


URL
  Mercury BTO Summit 2004 in Tokyo
  http://www.mercury-ucon.com/
  Mercury Application Management
  http://www.mercury.co.jp/products/topaz/
  Mercury SiteScope
  http://www.mercury.co.jp/products/sitescope/


( 北原 静香 )
2004/06/14 15:15

Enterprise Watch ホームページ
Copyright (c) 2004 Impress Corporation All rights reserved.