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日本HPとインテック、基幹業務のオープン化促進のため提携


日本HP 専務執行役員 営業担当 吉田雅彦氏(左)とインテック 取締役副社長 後呂光義氏(右)
 株式会社インテックと日本ヒューレット・パッカード株式会社(以下、日本HP)は6月23日、Linuxを中心としたオープン環境での大規模基幹システムと運用サービスに関して、7月1日より協業を開始すると発表した。

 両社ではこれまでも、日本ベンチャー・リンク株式会社の大規模基幹システムを、Linuxベースのオープン環境へ移行するなど、案件ベースでは共同作業を行ってきたが、今回は本格的な協業を実施する。日本HPは「唯一と言ってもいい、メインフレームを持たない総合ベンダ」(日本HP 専務執行役員 営業担当 吉田雅彦氏)であるため、メインフレーム分野で豊富な構築・運用実績を持つインテックの同分野でのノウハウを取り込み、移行促進につなげたい考え。一方インテック側では、Linuxへの取り組みに実績があり、ITILに対しても力を入れている日本HPのノウハウを取り入れる狙いがある。

 両社はまず、営業強化や共同マーケティングなどを目的とした、10人程度のタスクフォースを設置。営業現場のタイアップの後押しなどを行い、顧客に対して共同で働きかけを行う。実際に用いるオープンシステムのアプリケーションの開発、運用はインテックが担当し、日本HPはオープンシステムの基盤構築サービスとハードウェア保守を提供する。また、ITILに基づいた運用管理とアウトソーシングをインテックが提供するが、日本HPはインテックに対して支援を実施する。

 なおこうした取り組みに関して、インテック 取締役副社長 後呂光義氏は「今の取り組みは部分的で、お客様のRoIT向上に結びつけるには取り組みが不十分だった。成果の出る形でやろうと思うと、技術的裏付けや運用保守の継続的サポートが必要になる」と、今回の協業の意義を語った。

 今回の協業によって提供されるソリューションの対象としては、幅広い業種をにらんでいるものの、「今のところ流通業界からのニーズが多く、すでに動きはじめているものがいくつかある」(吉田氏)とのこと。両社では、3年で100億円規模の市場を獲得したいとしている。



URL
  インテック株式会社
  http://www.intec.co.jp/
  日本ヒューレット・パッカード株式会社
  http://www.hp.com/jp/
  プレスリリース
  http://h50146.www5.hp.com/info/newsroom/pr/fy2004/fy04-122.html


( 石井 一志 )
2004/06/23 18:20

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