また「ソースコードから潜在的な脅威を排除する」ために、開発チームへの脅威モデルなどの教育、バッファーオーバーフローの可能性をコードから排除するツールの利用などを行うことで、「Windows Server 2003のリリース後180日間に提供された「緊急」または「重要」なセキュリティ更新プログラムが9つに減少した」という。これはWindows 2000 Serverと比べ1/4の数字だ。またExchange 2000 Server SP3では7から1に、SQL Server 2000 SP3では13から3になるなど、開発プロセスの品質向上が実現している。
Microsoftではこれを実現するセキュリティソリューションとして、ISA(Internet Security and Acceleration)Server 2004のベータを1月にリリースしており、製品は2004年中に発売の予定だ。
デモを行ったマイクロソフト株式会社 Windows Server製品部グループ シニアプロダクトマネージャーの井口倫子氏によれば、「ISA Server 2004では、DMZ、境界領域、透過型ファイアウォールなど、7種類のテンプレートポリシーによる容易な導入と管理が可能」とのこと。テスト済みルールをXMLでエクスポートすることで、検証環境から本番環境への移行も容易となっている。
さらにWindows Server 2003と連携して、クライアントPCのパッチ適用状態やアンチウイルス、Windows Firewallの設定を確認し、制限されたアクセス権だけを付与してネットワークから隔離する、いわゆる「検疫LAN」のシステムも実現している。一時的な検疫LAN内で強制的にポリシー合致レベルに上げることもできるほか、これを受け付けないユーザーの強制切断も可能になっている。
ISA Server 2004の開始画面。ネットワークの定義や監視、ファイアウォールやVPNアクセスのポリシー構成が行える