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販売パートナーに資格取得を課すシマンテック、その狙いは?


 株式会社シマンテックは、企業向け製品の販売パートナー支援プログラムを刷新し、中上級のパートナーへの加入要件として、同社が提供する認定技術者制度「SCTA(Symantec Certified Technology Architect)」の取得を加えた。


法人営業事業部 ゼネラルビジネス営業部 部長 石田淳一氏

SCTAを取得するには?
 SCTAとは、(1)ウイルス対策&クライアントセキュリティ、(2)ファイアウォール&セキュリティアプライアンス、(3)不正侵入防止、(4)セキュリティマネジメント、のいずれか1~2分野に加えて、(a)CompTIAの「Security+(日本語)」、(b)情報処理推進機構(IPA)の「情報セキュリティアドミニストレータ」、(c)マイクロソフトの「Microsoft Associate Security」のいずれか1つに合格して初めて取得できるというユニークかつ難易度の高い資格だ。パートナーにはSCTAを取得した社員の在籍が求められる。

 法人営業事業部ゼネラルビジネス営業部部長の石田淳一氏は、「今のセキュリティ事情を考慮し、あえてハードルを高くした」とSCTA導入の理由を説明する。不正なコードと脆弱性を組み合わせて攻撃する「複合型脅威」によりファイアウォールの設置だけでは防ぎきれないようなケースが増加した現在、「1社の製品知識だけではなくセキュリティ全般を知る人を増やす必要が出てきた」ことから、ベンダーニュートラルな資格の取得をパートナーに求めていくとのことだ。

 またSCTA導入のもう一つの理由として、地方をはじめとした中小企業へのセキュリティに対する啓もう活動を強化したい考えがあると石田氏は明かす。こういった企業は「ようやくウイルス対策ソフトとファイアウォールの導入が当たり前となった」(石田氏)のだが、定義ファイルの更新など“それ以上”の対策の必要性が伝わりきれておらず、複合型脅威の被害を受けてしまう可能性が高い。そこで販売店のセキュリティに対する知識を底上げし適切な対策をユーザーに広めてもらいたい、それが「セキュリティ市場におけるリーディングカンパニーとしての役割」と石田氏は強調する。

 ハードルは高くなったが、従来有償だったトレーニングプログラムを無償にしたほか、きめ細やかな営業ツールの提供、同社ソフトウェア製品の無償ライセンス提供、セキュリティアプライアンスの割引販売など、SCTA取得に向けての教育や、取得したパートナーに対するサポート体制の強化も合わせて行われている。当然セキュリティに対する知識の向上にもつながるわけで、パートナー企業や従業員に「“取得してよかった”と喜んでもらえるはず」と石田氏は自信を見せる。ちなみに資格を取得した従業員が転職した場合、転職先の企業でもSCTAを適用でき、パートナーとなることが可能とのこと。

 IT関連の資格への人気が高まる中、セキュリティに関する資格が注目されるのは必然的であり、マイクロソフトのMCA Securityへのニーズも急速に伸びている。同社では2004年度中に300社のSCTA取得を見込んでおり、石田氏は「セキュリティの資格=SCTAといわれるようなブランドを確立したい」と意気込みを語った。



URL
  株式会社シマンテック
  http://www.symantec.co.jp/
  SCTAについて
  http://www.symantec.com/region/jp/education/certification/index.html

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  ・ シマンテック、パートナー向けにセキュリティ認定資格を設立(2004/06/24)


( 朝夷 剛士 )
2004/07/02 00:01

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