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国内アプリケーションサーバーソフト市場動向、IDC Japanが発表
IDC Japan株式会社は7月14日、国内アプリケーションサーバーソフトウェア市場を含むアプリケーションデプロイメントソフトウェアの市場動向についての調査結果を発表した。
これによると、2003年の国内アプリケーションデプロイメントソフトウェアの市場規模は、2002年と比較して3.9%増の約800億円。これを機能別に見ると、アプリケーションサーバーソフトウェアが336億円、インテグレーションサーバーソフトウェアが143億円、アクセスインテグレーションミドルウェアが135億円、トランザクションサーバーミドルウェア84億円、メッセージ指向ミドルウェアが52億円、Webサーバーソフトウェアが49億円となっている。
同社はこの中で、企業アプリケーションのWeb化が一層広まると考えられることから、アプリケーションサーバーソフトウェア市場の伸びが10.1%と最も大きいと予測している。また、従来はWebアプリケーションのプラットホームとしてUNIXが大きなシェアを占めていたが、投資案件の小型化、コスト削減などから、LinuxやWindowsによるシステム構築が増えてくると予測しており、最近増えているWebベースのソリューションパッケージの利用がこうした流れを加速するとしている。一方、インテグレーションサーバーソフトウェアでは、SOAに基づくアーキテクチャのオープン化が一層進み、これに対応して各ベンダーが活発に新製品を投入すると予想している。
今後も企業内アプリケーションの統合、アプリケーション間のデータの共有化など、アプリケーションデプロイメントソフトウェアへの要求は引き続き堅調であると同社ではみている。しかし、メインフレーム連携製品の需要の減少、競争激化、オープンソースソフトウェアの影響によって、価格の低下傾向が強まることなどから、2003年から2008年までの平均成長率は4.2%にとどまり、2008年の市場規模は981億円になると同社は予測している。
IDCソフトウェアリサーチマネージャーの井出和之は、「Webアプリケーションの利用は幅広い顧客層とプラットフォームに拡大している。ベンダーは自社製品の強化に加え、連携する他社製品のラインアップを充実させるべき。また、ユーザー企業がTCOを重視する中で、開発・運用管理のコスト低減の実現はもちろん、使い勝手に優れた製品を投入することで差別化を図る必要がある」と述べている。
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URL
IDC Japan株式会社
http://www.idcjapan.co.jp/
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( 朝夷 剛士 )
2004/07/14 17:18
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