IDC Japan株式会社は7月20日、Webサービスアーキテクチャに基づいたコンサルティングやアプリケーション開発、システムインテグレーションサービス(Webサービス関連プロフェッショナルサービス)の国内における市場規模予測を発表した。
同社が行った調査によると、Webサービスを導入済みの企業のうち半数以上が実際の業務システムに適用しており、Webサービス技術は試用段階から実用段階に移行したものとみられる。だが現状は、アプリケーション連携における導入事例が主流であり、複雑で高度な基幹業務にWebサービスアーキテクチャを採用している事例はまだ少ないとのこと。今後複雑な業務システムにWebサービスアーキテクチャを導入されるためには、セキュリティ、パフォーマンスなど解決すべき技術的な課題が残っているという。
一方ITベンダーや標準化団体などによってこうした技術的課題の解決に向けた活動が進められており、2005年には複雑な業務システムへ適用可能なレベルまで課題が解決されることが予想される。これにより、2007年以降は複雑な企業間連携においてもWebサービスの利用が始まる期待される。
IDC Japan ITサービス担当シニアマーケットアナリスト伊藤未明氏は「Webサービスアーキテクチャの導入によってサービス指向アーキテクチャ(SOA)が現実のものとなり、企業がビジネスプロセスを容易に構築・変更できることが明確になれば、柔軟な企業経営を支える技術としてWebサービスに対する期待はますます高まる」ものと、分析している。
Webサービスは、アプリケーション間の自動連携実現のための新しい技術として注目されてきたが、同社では、国内Webサービス関連プロフェッショナルサービスの2003年における市場規模は54億円となり、2003年から2008年までの間に年間平均成長率57.4%で成長すると予想している。
■ URL
IDC Japan株式会社
http://www.idcjapan.co.jp/
( 朝夷 剛士 )
2004/07/21 15:55
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