佐川急便株式会社は7月28日、宅配物配達員(セールスドライバー)が携帯するモバイル端末を刷新し松下電器産業 パナソニックシステムソリューションとNTTドコモ関西と共同開発した新端末「7th-PDT」を2005年1月より順次導入すると発表した。
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佐川急便 取締役副社長 営業本部長 平間正一氏
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7th-PDTは業界初というFOMAカードを内蔵し、Web/メール機能を搭載するほか、Bluetoothによる無線通信にも対応する(通話機能は搭載しない)。また、2インチ・4インチの印字とBluetoothに対応するモバイルプリンタ「7th-MPR」もあわせて利用される。
佐川急便は1984年から6世代にわたってPDT(ポータブル・データ・ターミナル)とよばれる端末をセールスドライバーが携帯し、輸送過程におけるトラッキング情報の取得といった「必要最低限」(佐川急便 取締役副社長 営業本部長 平間正一氏)な機能を利用してきたが、7th-PDTは顧客とドライバーをつなぐコミュニケーションツールとして開発したという。
7th-PDTの導入後は佐川急便の営業所などとドライバーとの連絡はWebやメールを使って行われる。例えば顧客から集荷や不在再配達などの依頼・問い合わせがあった場合、それを受けた営業所やコールセンターなどはメールでドライバーに問いあわせ、ドライバーは必要に応じてWebから検索などをして対応する。また、各荷物の送り状ナンバーのスキャン時に取り扱い方法を表示するといった機能を持つ。さらに7th-MPRにより不在票・配達票・荷札の印刷が可能となった。同社によると「作業の効率化よりもお客様とのコミュニケーション機能向上に向け開発した」という。
7th-PDTは、まず2005年1月から3月にかけ20,000台を導入、2006年にはさらに15,000台を導入し全端末を置き換えるという。7th-PDTを利用した新システムの開発・導入費は端末20,000台を含めて約30億円。
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同社の携帯端末の変遷
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新端末「7th-PDT」
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■ URL
佐川急便株式会社
http://www.sagawa-exp.co.jp/
松下電器産業 パナソニックシステムソリューション
http://panasonic.co.jp/pss/
NTTドコモ関西株式会社
http://www.docomo-kansai.co.jp/
( 朝夷 剛士 )
2004/07/28 17:48
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