チェック・ポイント・ソフトウェア・テクノロジーズ株式会社は、8月3、4日の2日間、東京・水天宮のロイヤルパークホテルで、同社のプライベートイベント「CheckPoint Experience Seminar TOKYO 2004」を開催。初日のジェネラルセッションでは、米本社のジェリー・アンガーマン社長が登場し、2004年のCheck Pointの最新セキュリティ戦略について語った。
|
米Check Pointのジェリー・アンガーマン社長
|
|
Check Point Intelligent Solutions
|
冒頭、アンガーマン社長は、「今年は、当社にとって大事な一年になる」と前置きし、「過去12年間にわたって、FireWall-1やVPN-1といった最新技術でセキュリティ分野のリーディングカンパニーであり続けた当社が、将来に向けてどうするのかといった方向性を具体的なプロダクトによって明確に示すことになるのが今年。それは、境界(Perimeter)を越えたインテリジェンスソリューションになる」と切り出した。
同社では、昨年11月に統合セキュリティソリューションとして「Intelligent Security Solution」を発表し、昨年後半から今年にかけてこれに準拠した製品を投入しはじめているが、ここでは、従来からの製品群が境界を対象にした製品であり、これを引き続き強化するとともに、新たに境界の中を対象にした内部(Internal)セキュリティ、Web環境におけるWebセキュリティソリューションが今後の重要な柱になると位置づけている。
「インターネットの利用者が増加し、あらゆるビジネスシーンでITが活用されるようになったが、その一方で、ますます脅威が拡大していることも事実だ。特に、日本ではブロードバンドの進展、ワイヤレス環境の普及などが進展しており、セキュリティは重要な問題となっている。いまユーザーが求めているセキュリティソリューションは、インテリジェンスであること、脅威に対して柔軟に対応できること、そして、問題が起こってからの対応ではなく、未然に防止する体制が整っていることだといえる。わずか4年前は、ウイルスが蔓延することを数日前から警告できたが、いまでは発見から数時間後には蔓延してしまっている。寝ている間に、もう手遅れということにもなりかねない。こうした進化する脅威に対して、柔軟に対応できるソリューションが求められている」と、Intelligent Security Solutionを発表した背景を説明した。
同社では、昨年後半に、レイヤー7まで防御が可能なアプリケーションインテリジェンスを搭載したアプリケーションセキュリティソリューションの提供を開始するとともに、今年に入ってからはWebインテリジェンスを採用したWebセキュリティソリューションを投入しており、「いずれも他社が真似できないソリューション」と改めて、同社の優位性を強調してみせた。
また、アンガーマン社長は、「当社がセキュリティの基準をどんどん引き上げており、競合他社はこれに追いつけていない。さらに、セキュリティの品質だけでなく、管理のアーキテクチャーに対しても高い評価を得ている。セキュリティ管理が最も優れたソリューションだという声が多くのユーザーからあがっている」と、競合他社を意識した発言も相次いだ。
中小企業向けに用意している「Check Point Express」については、「中小企業ならではのユニークな要求に対し、高度なセキュリティと管理環境を低価格で提供できるソリューションとして高い人気を誇っており、日本でも高い評価を受けている」と話した。
アンガーマン社長は、最後に、「境界、内部、Webという3つの領域に対して、広範に、そしてより深く、セキュリティソリューションを提供していきたい」として、講演を締めくくった。
■ URL
チェック・ポイント・ソフトウェア・テクノロジーズ株式会社
http://www.checkpoint.co.jp/
( 大河原 克行 )
2004/08/03 17:48
|