株式会社大塚商会は、2004年12月期の連結中間決算を発表した。
売上高は、前年同期比10.0%増の1968億6400万円、営業利益は 82.9%増の105億6100万円、経常利益は83.7%増の105億5600万円、中間純利益は382.8%増の84億1500万円の大幅な増収増益となった。
「営業利益と経常利益は、半期としては初めて100億円を突破。当初掲げた通期計画を半期で達成した」(大塚裕司社長)という好調ぶりとなった。
部門別の売上高は、システムインテグレーション事業が1311億3600万円(9.0%増)、サービス&サポート事業が641億4400万円(10.8%増)、その他の事業が15億8400万円(78.6%増)と全部門で増収となった。
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2004年12月期中間決算の概要
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売上高・利益の状況
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セグメント別売上高
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株式会社大塚商会 大塚裕司社長
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大塚社長は、「景気回復による企業収益の改善、金融不安の改善などもあり、過去数年間、止まっていた企業のIT投資が、1-3月以降回復基調にある。とくに、2000年問題で導入されたシステムや、Windows NTやWindows 98といったOSの老朽化やサポートへの不安などに伴うリプレース案件の増加、ブロードバンド環境の進展とセキュリティへの関心の高まり、インターネット電話に対する需要の増加、IT投資促進税制などの影響が、好調な要因」とした。
また、内的な要因として、同社の独自システムであるSPR(セールス・プロセス・リエンジニアリング)の活用が浸透したことで、提案品質の向上と、コピー、コンピュータ、インターネット電話などの複合システムの提案による差別化が進展。さらに、「たのめーる」による顧客開拓、販売管理費の抑制による収益性の改善が大きく貢献したと説明した。
「コピーの販売だけ、あるいはコンピュータの販売だけということでなく、これらを融合した総合提案が行えるのは当社だけだといえる。一人あたりの売上高は2525万円となり、前年同期に比べて9%上昇した。SPRによって、生産性を高め、人を増やさずに収益を高めることができるような体質になっている」という。
今年6月末時点での社員数は7796人。前年同期比0.8%増(65人増)と、人員数は横ばいながらの増収増益を達成していることを見てもその成果があがっていることがわかる。
なお、同社では、7月22日の段階で、通期の連結業績予想を上方修正し、売上高で3693億円(7.2%増)、経常利益で141億1000万円(55.8%増)、当期純利益で97億2000万円(295.6%増)としている。
「堅めの数字ではあるが、着実に計画を達成していきたい。当社は、これまで上期偏重型の体質となっており、前年実績でも第3四半期は売上高が最も少なく、赤字になっている。夏休みなどもあり、そうした傾向になるのだが、引き続き上期の勢いを維持しながら下期の事業に取り組んでいきたい」としている。
また、同社では、上期の好調ぶりを受けて、1株当たりの配当予想を、年間20円から40円に上方修正した。
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重点戦略事業の状況
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2004年12月期の通期計画
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■ URL
株式会社大塚商会
http://www.otsuka-shokai.co.jp/
( 大河原 克行 )
2004/08/06 17:39
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