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NEC、商用と科学技術分野をカバーする「グリッド推進センター」を設立


 日本電気株式会社(以下、NEC)は、科学技術と商用のグリッドコンピューティングにおいて、マーケティングの推進と対応ソフトウェアの開発を行う専門組織「グリッド推進センター」9月1日付で設立する。

 グリッド推進センターは、マーケティング活動、グリッド基盤を活用したビジネスモデル策定などのグリッド戦略立案、標準化団体GGF(Global Grid Forum)、OASIS(Organization for the Advancement of Structured Information Standards)、EGA(Enterprise Grid Alliance)での活動の推進、国家プロジェクトへの対応を担当する「ビジネス推進グループ」と、経済産業省のビジネスグリッドプロジェクト、文部科学省のサイエンスグリッドプロジェクトといった国家プロジェクト向けの技術開発、サイエンスグリッドのノウハウを基にした企業ユーザーへのシステム構築支援サービスの提供、開発成果のVALUMOウェアへの移行を担当する「技術開発グループ」の2グループから構成される。

 同社では、グリッド技術の適用範囲が、これまでの科学技術計算領域から企業の基幹業務領域へ、さらに異機種混在環境下の企業内データセンター、データセンター間連携にまで拡大するとみており、国内グリッド関連市場は現在の約200億円から、2008年には約5000億円と25倍に拡大すると推測している。

 これまで同社では、大学や研究機関への協力、国家プロジェクトへの参加、ビジネスグリッドの国際標準化団体EGAをはじめとした標準化団体への参画などを通じて、技術力の強化やノウハウの蓄積を進めていたが、これらの活動をグリッド推進センターに集約する。さらにセンターでの成果は、NECのソフトウェア製品体系である「VALUMOウェア」に順次反映してミドルウェア事業を強化していく。これによりグリッド関連市場の立ち上がり時期から確固たるポジションを確立し、2008年にはグリッド関連事業全体で国内シェア30%を目指すとしている。



URL
  日本電気株式会社
  http://www.nec.co.jp/
  プレスリリース
  http://www.nec.co.jp/press/ja/0408/1901.html


( 岩崎 宰守 )
2004/08/19 12:16

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