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「LANスイッチも付加価値の搭載が重要」-IDC調査


 IDC Japan株式会社は、2003年の国内LANスイッチ市場の実績と傾向についての調査結果を発表した。

 これによると、2003年の国内LANスイッチ市場は2333万8000ポート、売上金額は1665億5500万円となり、対前年比成長率でみると前者4.4%上昇したのに対し後者は2.8%の下落となった。

 市場の傾向としては、まずLANスイッチ市場全体に占めるレイヤー3スイッチの比率が2002年の57%から78%に上昇したこと、ボックスタイプの製品の比率が伸びたこと、Fast Ethernet(100Base-TX)が主要ながらもGigabit Ethernetの比率が伸びたことが挙げられている。

 IDCでは、ポート単価の下落やオールGigabitポートの製品が広く市場に出回るのにともない、Gigabit Ethernetの比重はますます増加するものとみている。またユーザー動向で顕著なこととして、レイヤー3機能を現時点で利用しなくとも将来的な拡張を意識してレイヤー3製品を選択するといった拡張性のある製品を選択する傾向が強くなってきたという。

 同社はLANスイッチのポート単価の下落は今後も続くが、ベンダーは企業向けの10GbE対応製品や、PoE対応製品、帯域制御、QoSなどの付加価値を搭載することで価格の下落を抑制し差別化を図る余地があると指摘。そしてベンダーの自己満足を押し付けるのではなく、ユーザーが実際に何を企業ネットワークに求めているのかを把握することが競争市場で打ち勝つ鍵となり、販売チャネルに依存するのではなくベンダー自らがユーザーの声に耳を傾けることがますます重要になってくるとしている。



URL
  IDC Japan株式会社
  http://www.idcjapan.co.jp/
  プレスリリース
  http://www.idcjapan.co.jp/Press/New/20040818Apr.html


( 朝夷 剛士 )
2004/08/19 16:36

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