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会社支給のノートPCに満足しているユーザーは約40%-IDC調査

情報漏えいに対する意識の低さが浮き彫りに

 IDC Japan株式会社は10月5日、ノートPCを外出先で仕事に使用しているビジネスユーザーを対象に行ったアンケート調査の結果を発表した。

 これによると、ビジネスユーザーが携帯するノートPCは2002年以降に購入されたものが全体の78.6%と多く、また会社から支給されたものが約半数を占めた。そしてその重量は1kg以上2kg未満が全体の約半数で、ディスプレイサイズは12インチ以上14インチ未満が最多の40.2%を占めた。

 使用しているノートPCへの満足点としては、「本体サイズが小さい」、「本体が軽い」、「ディスプレイサイズが大きい」がトップ3。反対に不満点としては、「本体が重い」、「バッテリーの駆動時間が短い」、「処理スピードが遅い」が挙げられた。また、総合的な満足度では全体の53.2%が「大変満足している」または「やや満足している」と回答しているが、これを入手手段別に見ると、会社から支給されたPCを使用している回答者ではこの比率が40.3%まで下がり、自ら機種選定をしたわけではないPC使用者の満足度が高くないことが明らかとなった。

 またノートPCの使用状況について、モバイル利用時における業務データの保管場所を聞いたところ、「ポータブルPCのHDD」が65.1%、「社内のサーバー」が64.6%とほぼ同数で最も多かった(複数回答可)。

 さらに、モバイル用途で用いられるノートPC本体の管理については、「社外への持ち出しが制限(禁止)されている」という回答が13.8%、データのメディアなどへの保存が制限(禁止)されている」という回答が11.4%あったものの、「使用規則は特になし」とする回答が68.8%と約7割を占め、多くの企業でノートPC本体の管理がおざなりであることが浮き彫りになった。

 IDC Japanでは「従来、セキュリティといえばネットワークセキュリティに目が向きがちであったが、“盗難”、“置き忘れ”などといった身近に起こりうる事態に対しては、PC本体の管理が重要である。ネットワークセキュリティの整備に比較してこれは必ずしもコストのかかる問題ではないにも関わらず、PC本体のHDDに社内データを保存しつつPC本体は何も管理していない企業が目立ち、情報漏えいに対する意識の低さが表れている」と注意を呼びかけている。



URL
  IDC Japan株式会社
  http://www.idcjapan.co.jp/


( 朝夷 剛士 )
2004/10/06 20:06

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