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左から協議会会長に就任した東京大学大学院新領域創成科学研究科長 河野通方教授、千葉県 堂本暁子知事、マイクロソフト株式会社 代表執行役 マイケル・ローディング氏
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千葉県と東京大学大学院新領域創成科学研究科は10月6日、産学官連携による「千葉県ITフロンティア産業支援協議会」の設立を発表した。協議会会長には東京大学大学院新領域創成科学研究科長の河野通方教授が就任する。
またマイクロソフト株式会社では、協議会に会員として参加し、その第1弾プロジェクト「アドバンスドITベンチャー育成事業」の中心として千葉県内のIT産業振興を支援する。
千葉県ITフロンティア産業支援協議会は、産学官の連携により、ITベンチャー企業支援とITの利活用による地域振興を行うことで、IT分野を通じた千葉県経済の発展と実践的な情報科学技術の普及振興を設立の目的としている。記者会見に出席した千葉県の堂本暁子知事は「地域産業振興のため、東京大学大学院新領域創成科学研究科とマイクロソフトに協力をいただくことになり大変うれしく思います」と述べている。
アドバンストITベンチャー育成事業は、資本金5,000万円以下、もしくは従業員100人以下の中小企業fr、千葉県内に本社/本店を置くか、プロジェクト採択後3カ月以内に移転可能なITベンチャーがその対象となっている。ベンチャー企業はOS/ミドルウェア/開発ツールといったマイクロソフト製品を活用して製品を開発し、支援開始後およそ1年以内に製品・サービスの提供、もしくはプロトタイプ制作、試験運用の実施が可能と見込まれることが条件となる。
審査基準は、事業の将来性・成長性、競争優位性、実現性・具体性のほか、地域への貢献度の評価、さらにプレゼンテーション能力や企業の経営能力が考慮され、5社程度が支援対象として選ばれる。支援期間は1年間となるが、年次の実績評価に基づき、最大3年間まで支援期間を延長される。
マイクロソフトでは、ITベンチャーを育成支援する「マイクロソフト インキュベーションプログラム」をすでに岐阜県や北海道などのITベンチャーを対象に提供しており、今回は協議会が選定した千葉県内のベンチャー企業にプラグラムを適用し、ソフトウェア、サポート、トレーニングの無償提供や、ビジネスモデル構築やマーケティングに関する支援を行う。
千葉県と財団法人千葉県産業振興センターでも、ITベンチャーに対して資金調達、人材の育成・交流、人材派遣、また販路開拓や公設試験場等による支援などを行うほか、千葉県では、対象となるベンチャー企業の募集、評価と事業運営全般を行い、東京大学では、学術的見地から事業を評価するとともに、大学初のベンチャーを育成する。
マイクロソフト株式会社 代表執行役のマイケル・ローディング氏は「Microsoftは小さなベンチャー企業からスタートし、企業規模が拡大した今、社会的な責任を果たそうとしている。産学官で連携し、千葉県内の情報化と、産業振興のためのベンチャー支援ができることをうれしく思います」とコメントしている。
なお協議会では、産学官の連携による第二弾プロジェクトとして、東京大学大学院新領域創成科学研究科を中心とし、ITの利活用による柏地域の振興を検討している。また今後も共同プロジェクトを実施していく予定。
■ URL
千葉県
http://www.pref.chiba.jp/
東京大学大学院新領域創成科学研究科
http://www.k.u-tokyo.ac.jp/
マイクロソフト株式会社
http://www.microsoft.com/japan/
プレスリリース
http://www.microsoft.com/japan/presspass/detail.aspx?newsid=2060
マイクロソフト インキュベーションプログラム
http://www.microsoft.com/japan/mscorp/citizenship/incubation/
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