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6社に1社が買い換えたアクセス解析ツール「WebTrends 7」の魅力とは?


 株式会社アイ・ティ・フロンティアは、Webサイトのアクセス解析ツールであるWebTrendsの最新版「WebTrends 7」の日本語版を10月1日に発売した。最新版では分析結果をビジュアルに表示するための機能を充実させることで、IT知識の乏しいマーケティング担当者でも視覚的に理解できる製品となっている。今回、同製品の開発元である米NetIQ社のSenior Vice PresidentでGeneral ManagerのGreg Drew氏に、最新版の特長と販売戦略について伺った。


容易になった操作性が既存ユーザーに好評

米NetIQ社のSenior Vice PresidentでGeneral ManagerのGreg Drew氏
 「インターネットがビジネスにとって重要な位置付けになっている」、Drew氏はそう述べ、インターネットから得られる情報がビジネスにとって見逃せないものになっている点を強調する。これまで単なる情報発信の場として捉えられていた企業のWebサイトが、インターネットの規模の拡大とともにリアルなビジネスに大きな影響を与えているという。「有名ブランドのCOACHの場合、同社のWebサイトにアクセスした顧客が実際に来店する確率は、Webサイトにアクセスしない顧客に比べて27倍にもなるという結果が出ている。これはセールスに対してWebサイトが大きなウエイトを占めていることを物語っている」と、Drew氏はいう。

 こうした分析結果はWebサイトのアクセス解析を行うことでわかるもの。しかし、これまで企業の企画部門や営業部門がこれらの情報をうまく活用できずにいたとDrew氏はいう。これはアクセス解析ソフトの問題でもあった。「これまでのアクセス解析ソフトは、企画部門や営業部門など実際にビジネスに携わる人にとって使いやすいものとはいえなかった。この問題を改善したのが、WebTrends 7」と述べる。

 WebTrendsは、Webサイトのアクセス情報(ヒット数、ページビュー数、訪問数、訪問者数)を集計するソフトウェア。最新版では、訪問者を媒体別・クリエイティブ別など流入元別に分析するキャンペーン(プロモーション)の効果測定機能、サイトの導線をビジター数に比例する線種・色でビジュアル表示するクリックストリーム分析機能、設定したビジネスゴールを達成した訪問者の割合を調べる購買プロセスの分析機能、画像やアイコン、FlashなどのWebコンテンツのクリック率を調査できるスマートビュー、都道府県や会社名といった属性データのインテグレーション機能、レポートの不正参照を防止するユーザー認証ロジックの向上などが追加されている。


訪問者を流入元別に分析するキャンペーン分析のレポート例 サイトの導線をビジター数に比例する線種・色でビジュアル表示するクリックストリーム分析 設定したビジネスゴールを達成した訪問者の割合を調べる購買プロセスの分析

 「最新版では視覚的にしたことで操作が容易になった。顧客からはWebTrendsとはおもえないという声も聞かれるほどだ」とDrew氏はいう。あるユーザー企業の場合、毎朝前日分の分析結果をまとめた大量のプリントアウトをみていたのが、最新版に移行したことでリアルタイムな分析結果を手元で見られるようになったという。

 もともとアクセス解析機能は充実していたWebTrendsではあるが、既存ユーザーの新バージョンへの移行はあまり進んでいなかった。「今回のバージョンは、過去3年間に出した新バージョンに比べ、非常に早く移行していただいている。既存の6万のユーザーのうち、約1万のユーザーがWebTrends 7に移行した」と、同社の悩みでもあった新バージョンへの移行促進がなされたようだ。


日本市場向けにはエリアマーケティング機能付きソリューションを提供

 ワールドワイドで高いシェアを誇るWebTrendsではあるが、これまでのところ日本市場では苦戦しているようだ。「ローカライズの品質などが劣っていたなど、いくつかの問題があり、おもうようには普及していない。この問題点については前バージョンでかなり改善しており、最新版のWebTrends 7では非常に高いクオリティになっているとお、」と、Drew氏は日本市場でも最新版が受け入れられると期待している。

 とはいうものの、ローカライズだけが理由とも限らない。日本のユーザーに対して、アクセス解析を説明しても、なかなか理解してもらえない現状もあるという。「そのため、最新版の発売にあわせて、エリアマーケティング機能を追加したソリューションを用意した」と、アイ・ティ・フロンティアの営業統括本部 WebTrendsブランドマネージャーの清水龍平氏は話す。

 このエリアマーケティング機能は、同社が「WebTrends B2B/B2Cソリューション」として提供するもの。WebTrends 7のカスタムレポート機能を利用し、企業情報とアクセス結果を組み合わせてレポートするB2Bと、顧客属性情報とアクセス結果を組み合わせてレポートするB2Cの2つのソリューションが用意されている。「地域属性と企業属性をアクセス解析に組み合わせられるため、ユーザーの反応は非常に高い」と清水氏は話す。

 「世界市場の20~25%を占めるくらいに成長してもらいたい」。日本市場に対し、Drew氏は希望を込めて高い目標を示した。



URL
  株式会社アイ・ティ・フロンティア
  http://www.itfrontier.co.jp/
  WebTrends製品サイト
  http://sirius.itfrontier.co.jp/webtrends/

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  ・ 分析結果をビジュアルに見られるWebアクセス解析ソフト「WebTrends 7」(2004/09/01)


( 福浦 一広 )
2004/10/15 10:11

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