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x86サーバー、出荷増も単価下落が加速―IDC予測


 IDC Japan株式会社は、2004年上半期の出荷実績と市場動向を加味した、国内サーバー市場の最新予測を発表した。これは2004年~2008年までの同市場の予測をまとめたもの。それによると、2008年の国内サーバー市場規模は5459億円、2003年から2008年まで5年間の年間平均成長率はマイナス5.4%になるとのこと。

 また2004年単年をみると、前年比2.8%減の6994億円となる見込みだという。2004年3月時点の同社予測より3.7%上方修正されているが、これはRISCサーバーやメインフレームの分野で、既存サーバーの更新需要が盛んなことが理由だという。ただし、高額製品から低価格製品への需要シフトは継続するとし、2004年通年の出荷金額では、x86サーバーがメインフレームを上回るという当初の予測に変更はないとしている。なお、2004年のサーバー総出荷台数は、前年比14.1%の49万8000台となる見込み。

 なお、同社のサーバーリサーチマネージャーの中村正弘氏は「2004年から2005年にかけては、2000年問題対応で1999年前後に購入されたサーバーが更新期を迎えるため、RISCサーバーやメインフレームの需要を短期的に押し上げる要因となった」と分析している。

 また今後に関して同氏は、「x86サーバーはプラス成長、RISCサーバーとメインフレームはマイナス成長という基本的なトレンドはこの先も変わらない」と述べる一方で、「x86サーバーは、ここにきて平均単価の下落が加速しているため、出荷台数は増えても出荷金額は伸び悩むだろう。長期的に見ても、国内サーバー市場をプラス成長に反転させるだけの力はないのではないか」ともコメントしている。



URL
  IDC Japan株式会社
  http://www.idcjapan.co.jp/


( 石井 一志 )
2004/10/19 18:52

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