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2003年は落ち込みも、今後は継続してプラス成長―IDC 国内NAS市場予測


 IDC Japan株式会社は、2004年~2008年までの国内NAS市場の中期予測を発表した。それによると、同市場の年間平均成長率は売上ベースで14.0%、出荷台数ベースで13.2%となっている。

 一方、2003年の価格帯別構成比を見てみると、システム価格1000万円以上のハイエンドが58.4%、250万円~1000万円未満のミッドレンジが20.0%、50万円~250万円未満のローエンドが13.9%、50万円未満のエントリーが7.8%となっており、ハイエンド以外はすべて前年比プラス成長を遂げた。

 ただし、市場全体では売上比率の高いハイエンドNASカテゴリの落ち込みと、容量単価の大幅な低下などにより、売上は前年比5.8%減の153億5900万円、出荷台数は同2.2%減の6,669台となった。市場全体では落ち込んでいるが、すべてのベンダがハイエンド市場で売上を減らしたわけではなく、同社は「2003年はベンダ間での成長に差が出た」としている。

 なお同社では、NASの利用範囲の拡大、採用業種の広がりなどから、2003年の市場の落ち込みは一時的なものと見ており、2004年はハイエンドを含めた4つのカテゴリすべてでプラス成長を達成すると予測。同社のストレージシステムズリサーチマネージャー、森山正秋氏は「NAS市場のすそ野が中堅企業にまで広がり、採用する業種も多様化していることに注目すべき。価格帯別の製品戦略とターゲット層ごとの、きめ細かな需要開拓がこれまで以上に重要になっている」と分析している。



URL
  IDC Japan株式会社
  http://www.idcjapan.co.jp/


( 石井 一志 )
2004/10/21 18:34

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