10月20日から22日まで、WPC EXPO 2004の併催イベントとして東京ビッグサイトで開催されているセキュリティ関連イベント「Security Solution 2004」に展示されているバイオメトリクス認証デバイスをピックアップした。
■ 長さわずか7cmのUIMカード+指紋の2要素認証デバイス
サイレックス・テクノロジー株式会社は、USB接続タイプの「FUS-200N」(写真左)、PCカード接続タイプの「FIC-200」(写真手前)、ICカードリーダー付きの「MUSB200-COMBO」(写真中央)などの指紋認証機器を出展。
「COMBO-Mini」は長さわずか7cmで、裏面にUIMカードを格納できる。指紋認証によってUIMカードの所有者が確認される2要素認証が可能だ。また同梱のソフトウェアでは、Windowsログオンのほか、Webサイトへのログオンを指紋認証で行える。
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右から「COMBO-Mini」、「MUSB200-COMBO」、「FUS-200N」、「FIC-200」(手前)
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COMBO-Miniの本体裏面にはUIMスロットが搭載されている
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■ URL
指紋認証(サイレックス・テクノロジー)
http://www.silex.jp/japan/products/fingerprint/
■ なりすましが困難な手のひら静脈認証機器
富士通株式会社は、手のひら静脈を用いる認証機器を出展。虹彩認証では義眼を用いたり、また指紋認証でも複製を作ったり、極端に言えば指を切り離した状態で認証が可能となるが、「静脈認証は血流が必要なため、こうしたなりすましは難しい」という。また成長により変化しない点もメリットとのこと。金融機関向けにATMへ組み込んだ製品も提供する。
富士通の企業向けノートPC「FMV LIFEBOOK」にFelicaリーダーライターを内蔵した製品も参考出展されていた。Felicaリーダーライターはパームレスト付近に内蔵されており、ソフトウェアも付属して12月ごろに製品化される予定。このほかUSB接続のFelicaリーダーライターも出展されていた。
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手をかざすことで、手のひらの静脈パターンを読み取り認証する
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参考出品されていたFelicaリーダーライター内蔵のFMV LIFEBOOK
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■ URL
手のひら静脈認証(富士通フロンテック)
http://www.frontech.fujitsu.com/services/jomyaku/
■ 指紋認証機能つきのICカードリーダーライター
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指紋認証機能つきICカードリーダーライター
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NTTデータ株式会社では、ICカードと指紋を組み合わせた2要素認証システム「SmartBIO」を出展。ICカード内にバイオメトリクス情報を格納するため、指紋認証機能つきのICカードリーダーライター単体で認証を完結でき、情報漏えいへの懸念がない。NTTデータによれば、指紋のほかに顔や声紋を組み合わせた認証が可能だという。
■ URL
SmartBIO
http://www.nttdata.co.jp/services/s090066.html
■ 高い耐久性が特徴の光学式指紋認証センサー
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光学式指紋認証センサーとしては大幅に小型化されている
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株式会社ヒューマンテクノロジー出展の光学式指紋認証センサー「U.are.U 4000S」。半導体式のセンサーと違い、読み取り面に衝撃を与えても故障のない耐久性が特徴となる。また光学式センサーには、これまで大型の製品しかなかったが、この製品は小型。PCとはUSB 1.1で接続し、バスパワーで動作する。同社ではSDKや連携する勤怠管理システムも提供している。
■ URL
U.are.U 4000S
http://www.h-t.co.jp/html/fps/sensor.html
■ 業界最小の指静脈認証システムも参考出品
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指静脈認証システム「静紋」
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日立ソフトウェアエンジニアリング株式会社では、指静脈認証システム「静紋」を出展。横から赤外線を照射し、指の第1関節の中間から第2関節までの静脈を読み取る仕組み。この製品は従来機種と比べ大幅に小型化されている。2005年2月をめどに製品化する予定とのこと。
■ URL
ニュースリリース(業界最小の指静脈認証装置)
http://www.hitachi-sk.co.jp/News/News282.html
■ 関連記事
・ 日立ソフト、業界最小の指静脈認証システムを開発(2004/10/19)
■ 顔画像を変換した128ビットデータで認証する入退室管理システム
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顔認証による入退室管理システム「FaceViTAL」
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株式会社グローバル・セキュリティ・デザインが出展した入退室管理に顔認証を用いたシステム「FaceViTAL」。写真右側に設置されたカメラで顔を撮影し、目の位置を元にして128ビットに変換されたデータを元に認証を行うため、単体での運用が可能だ。ICカードと組み合わせた形で出展されていたが、単体での認証も可能とのことで、「しきい値を95%に設定した場合、他人受入率は3/1000程度」
■ URL
顔識別・認証エンジン「FaceViTAL」
http://www.gsd-inc.com/technology/facevital.html
( 岩崎 宰守 )
2004/10/22 12:08
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