ガートナージャパン株式会社は10月27日、2004年第3四半期の国内IAサーバー市場動向の速報値を発表した。出荷台数は前年同期比16.2%増の119,660台で、6四半期連続の2桁成長となっている。
出荷台数別のシェアを見ると、日本電気株式会社(以下、NEC)が21.3%(前年同期比0.3%減)でトップ。出荷台数は25,500台で、14.3%の成長率となった。続いてデル株式会社が17.7%(同0.2%増)で、出荷台数は21,200台、成長率は17.3%。3位には日本ヒューレット・パッカード株式会社(以下、日本HP)が前年同期の4位から上昇した。シェアは17.1%(同1.6%増)、出荷台数は20,500台、成長率は31.8%。4位は富士通株式会社で、シェアは16.5%(同0.9%減)、出荷台数は19,800台、成長率は10.2%。そして日本アイ・ビー・エム株式会社(以下、日本IBM)がシェアは14.2%(同2.9%増)で5位となっており、出荷台数は17,000台、成長率は46.7%。
上位の5社はすべて2桁成長で、ガートナージャパン株式会社 エンタープライズ・インフラストラクチャ担当主席アナリストの亦賀忠明氏は、「景気の安定感を背景に、ブレードサーバー、64ビットサーバー、Linux、仮想化といった新たなテクノロジに注目が集まり、またNECのように国内市場のニーズに特化した製品も、需要喚起の要因となっている」と分析している。また1位のNECから5位のIBMまでのシェアが、2003年の10%以上から7%までに接近したことについては「市場競争の激化を示しており、各社の戦略の違いにより、今後順位が入れ替わる可能性がある」としている。
なかでも46.7%と高い成長率を記録した日本IBMについては、「需要を確実に供給できる体制を確立した」点を指摘、ラックモデルの価格改定も効果があり、機種では中堅企業向けのローエンドサーバーが、業種別では製造業が好調だった。
同じく31.8%の日本HPは、xSPを中心としたサービス・通信関連などの大型案件と、ラックマウントやML110などのエントリーモデルの好調をその要因に挙げている。
なおガートナーでは今回の結果を受け、2004年第4四半期は14%増、2004年通期では45万台を超える16%増へと市場予測を上方修正している。
■ URL
ガートナージャパン株式会社
http://www.gartner.co.jp/
( 岩崎 宰守 )
2004/10/27 18:56
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