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さくらKCSとMBSD、個人情報保護対策分野で提携 |
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現在では、2005年4月に予定されている個人情報保護法の施行をにらみ、企業から同分野へのニーズが高まってきている。しかしニーズがある一方で、すでに同様のサービスはさまざま存在しているのも事実。何らかの強みを持たないと、この分野で戦っていくのは困難なのだが、両社では「実績」を最大の武器として勝ち抜いていく考えだ。 2社のうち、MBSDは三井物産の1事業部であった2001年から、各種情報セキュリティサービスを提供してきた。一方さくらKCSでは、企業が個人情報の扱いを適正に行っていることを示す「プライバシーマーク」取得の支援事業に取り組み、11月現在で累計270社あまりの企業へコンサルティングを行ってきた実績があるという。MBSDの代表取締役社長、野村一洋氏は「顧客が（ソリューションを）選択する場合、最終的には実績を重んじることが多くなった」と述べ、両社の実績を持ってすれば、十分戦っていけるとした。 ■ コンサルティングからセキュリティ技術支援まで、一貫した対策を提供可能
まず組織面からの取り組みとしては、社内で保有している個人情報の洗い出しとそれらが持つリスクの分析、管理規定の作成など、コンプライアンス面の取り組みをコンサルティングによって支援する。その上で、従業員の教育を実施し、個人情報を扱う「人」の意識改革を図るとともに、ICカードを用いた入退室管理ソリューションなどによる物理的運用面の支援や、データの持ち出し制限・暗号化、各種脆弱性検査、不正アクセス監視などの各ソリューション提供による、技術的な支援も行う。 またこれらの各メニューは密接に関係している一方で、「ワークパッケージ」として細分化されているため、個別の導入も可能という。両社では、個人情報保護法で規定されている項目を最低基準として、プライバシーマーク取得や、JISQ15001規格（個人情報保護に関するコンプライアンス・プログラムの要求事項）をゴールとして設定。各業界のガイドラインを加味しつつ、顧客の必要に応じて柔軟な提供を行えるようにするとしている。将来的には、ユーザーの形態や規模に応じたパッケージ化を促進し、料金体系を提示できるようにするなど、「価格のわかりやすさ」によっても、他社との差別化を図りたい意向だ。 なお、今回両社が特に対象とするのは、「コンプライアンスのガイドラインを作成して、徹底したいと本当に考えている企業」（野村氏）。こうした意識のある企業は比較的大規模な企業が多くなると想定されるものの、「個人情報保護に取り組む場合は企業体全体で実施することも多い」ため、大企業のグループ会社までを視野に入れて、比較的小規模向けのパッケージも提供していく。 導入に必要な期間は、ソリューション導入から運用開始までを大枠で3カ月半ほど、さらに試行運用期間を約1カ月半と想定。プライバシーマーク取得までを行う場合は、全体で約1年程度かかるという。価格は、20名、1拠点の企業への導入で最低300万円程度からになるが、セキュリティ技術の導入にかかる費用、コンサルティング料金とも、導入規模・内容によって大きく変わってくるため、基本的には個別見積となる。両社では同ソリューションの販売に関して、2005年末までに50社、3億円を見込んでいる。 ■ ＵＲＬ 三井物産セキュアディレクション株式会社 http://www.mbsd.jp/ 株式会社さくらケーシーエス http://www.kcs.co.jp/ プレスリリース（PDF） http://www.mbsd.jp/pdf/1099875801_9588.pdf
（ 石井 一志 ）
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