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国内サーバー市場はRISCが需要回復、x86も好調-IDC調査


ベンダー別シェア
 IDC Japan株式会社は11月29日、2004年第3四半期(7~9月)の国内サーバー市場動向を発表した。

 これによると、2004年第3四半期のサーバー市場規模は1759億円となり、前年同期と比較して1.4%増加した。国内サーバー市場がプラス成長となったのは2002年第1四半期以来、10四半期ぶり。また、2004年第3四半期の出荷台数は13万2000台で、前年同期比18.7%増となり、6四半期連続の2ケタ成長を達成した。

 国内サーバー市場は2003年第4四半期から回復傾向を示していたが、今期になって回復傾向がさらに進みプラス成長に転じたという。IDC Japanでは「西暦2000年問題対応で1999年前後にサーバーを購入した多くのユーザーがそろって更新時期を迎えており、特にRISCサーバーとメインフレームの需要回復が大きく貢献している」と分析している。さらに「この勢いは、少なくとも2005年第1四半期までは続くだろう」と予想している。

 2004年第3四半期の状況を製品カテゴリ別に見ると、前年同期より出荷金額を増やしたのはx86サーバーとIA64サーバー。また、RISCサーバーとメインフレームは、ともに前年同期比マイナス1.8%と小幅の減少にとどまった。

 これについてIDC Japanでは「RISCサーバーとIA64サーバーの合計金額が前年同期よりも増加した。また、前期から日本HPによるRISCサーバーからIA64サーバーへの製品切り替えが軌道に乗り始めている。それにもかかわらず、RISCサーバーが小幅のマイナスで済んだのは、それだけ既存ユーザーによるRISCサーバーの買い替え需要が旺盛だったから」と分析している。

 一方、x86サーバーは好調が続いており、出荷台数は6四半期連続の2ケタ成長を記録した。IDC Japanによると「大企業向けの出荷が引き続き好調で、中堅・中小企業市場も伸びている。また今期は久しぶりにISPによるx86サーバー需要が回復した」という。

 ベンダー別では、富士通が2期ぶりに1位に復帰。富士通と日本IBMの2社で四半期ごとに首位が入れ替わる状態が、2002年第1四半期から続いている。2位は日本IBM、3位は日本HPが入り、上位3社はそろってプラス成長となった。また、RISCサーバーの需要回復を受け、サン・マイクロシステムズが13四半期ぶりにプラス成長となった。



URL
  IDC Japan株式会社
  http://www.idcjapan.co.jp/
  プレスリリース
  http://www.idcjapan.co.jp/Press/New/20041129Apr.html

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( 朝夷 剛士 )
2004/11/30 19:58

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