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日本SGI、“オープン”にこだわったエンタープライズLinux支援センター |
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日本SGIの代表取締役社長、和泉法夫氏によれば「Linuxはすでにスタンダードになっており、エンタープライズ向けのミッションクリティカルシステムでも、採用例が急増している」という。この背景として和泉氏は、基幹業務系でもアプリケーションのポーティングが進んできたことをあげる。「HPC分野でも、最初はアプリケーションがなくLinuxの採用が進まなかったが、ポーティングの進行に伴って急速に普及した。ミッションクリティカル分野でもこの先、Linuxは必ず普及してくる」（同氏）。 そして和泉氏は、こうした流れに乗り遅れないために、今回ソリューションセンターを設立したと説明する。同センターでは主に、顧客、ISV、OSS（オープンソースソフトウェア）コミュニティの三者を結びつけるための活動を、主に3つの活動で支援する。まず「エンタープライズLinuxコミュニティリエゾン」活動として、日本SGIが持つLinux/OSSのシステム構築技術、Linux開発環境を開発/ユーザーコミュニティに解放し、課題の洗い出しや性能検証を行う。 また、「エンタープライズLinuxカスタマーリレーション」活動では、エンドユーザーが持つ「Linuxへの期待と不安」に対して回答する。加えて、日本SGIがこれまでHPC分野で培ってきた大規模Linuxシステムのノウハウを生かし、具体的なソリューションとビジネスモデルの提案などの、コンサルティングサービスを実施するという。このほか、著作権問題などの法務的な課題の解決提案も、ここで扱う。 さらに「エンタープライズLinuxテスティングラボ」活動では、アプリケーション開発、動作検証、各種テストなどが行える環境を、ISVに無償で提供する。現在同社では、HPCアプリケーションの開発者向け支援ラボを有しているが、これを基幹業務系アプリケーションを扱うISVにも解放して、Linuxへのポーティング推進を図る。Linuxテスティングラボは、早ければ2005年1月にも開設されるとのこと。 ■ UNIXの二の舞をさけるため、「オープン」にこだわる
和泉氏は「UNIXはもともとオープンなものだったのに、いつの間にかベンダの囲い込みに利用されるようになった。Linuxも、ベンダに使いたいと言って相談に行くと、そのベンダの製品で固められるようになってしまう。これではUNIXの二の舞になる」と主張。たとえばハードウェアでは、日本SGI製品のAltixはもちろん提供するものの、「Itanium 2やXeon、AMD製CPU搭載機など、さまざまな選択肢を検討できるようにしたい。TCOなど（必要な条件）を考えた場合には何が最適か、を顧客が把握できるようになれば」とした。 またコンサルティングの部分でも、自社に欠けているノウハウを持つSIerなどとは積極的に連携を進める意向で、同社では、こうしたSIerやミッションクリティカル分野のアプリケーションを持つISVなどが集まった、「緩やかな連合体（コンソーシアム）化も視野に入れて、活動を進める」（高澤氏）としている。 ■ ＵＲＬ 日本SGI株式会社 http://www.sgi.co.jp/ プレスリリース http://www.sgi.co.jp/newsroom/press_releases/2004/dec/linux.html ■ 関連記事 ・ 日本SGI、ソリューション提供体制強化などの新年度事業戦略を発表（2004/04/01） ・ 日本SGI、Itanium 16Way Linuxサーバー開発環境をインターネット上に無償提供（2004/04/07）
（ 石井 一志 ）
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