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スイッチブレード7800シリーズ
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握手を交わすアラクサラの和田宏行社長(左)とアライドテレシスHDの高木弘幸代表取締役(右)
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アライドテレシスホールディングス株式会社(以下、アライドテレシスHD)とアラクサラネットワークス株式会社(以下、アラクサラ)は12月20日、販売・サポートおよび技術協力に関する提携で、基本合意したと発表した。これに伴いアラクサラは、自社の持つキャリア向けハイエンドスイッチ/ルータを、アライドテレシスに提供する。
アラクサラは現在、コアネットワーク向けスイッチ「AX7800Sシリーズ」と同「AX5400Sシリーズ」、コアネットワーク向けルータ「AX7800Rシリーズ」を販売しているが、今回の提携を受け、これらの製品をアライドテレシスHD傘下のアライドテレシス株式会社へOEM供給する。アライドテレシスではまず2005年の2~3月ごろより、スイッチ製品を「スイッチブレード7800シリーズ」「同5400シリーズ」として国内で販売開始する。
また第2段階としては、「AX7800Rシリーズ」のOEM製品を2005年4~5月より国内で発売。次の第3段階として、遅くとも2005年9月までに各製品の海外展開を目指す。アライドテレシスHDは、米Allied Telesyn Inc.をはじめ各地に販売子会社を持っており、現状では北米、欧州、オセアニア、東南アジアなどの20カ国程度で展開される予定。
アライドテレシスは「CentreCOMシリーズ」のスイッチ、ルータをはじめ、エッジ/エントリクラスの製品が中心とのイメージがあるため、一見キャリアビジネスとは無縁のように思えるが、同社の代表取締役副社長、長尾利彦氏は、「当社は、エッジやアグリゲーションで使われるレイヤ3スイッチ、ルータなどで、キャリア、サービスプロバイダに対して実績はある」と説明した。しかし裏を返せば「自社だけではハイエンドクラスの製品を用意できなかった」ため、製品ラインアップに弱みが存在し、アプローチできていなかった層があることも事実。そこで同社では、「コア、エクスチェンジ向けの製品を獲得できた」(同氏)ことから、通信事業者や自治体などへの営業を、より強化する意向だ。
一方、アラクサラ側は、「多くのキャリアに対してアライドテレシスの販売スキームから提供できるようになる」(代表取締役社長、和田宏行氏)点が最大の魅力だという。同社では「キャリアの市場はとても大きい」(和田氏)としており、現在リーチできていない部分に対しても、アライドテレシスの販売網を使い、販路を拡大したい考え。
さらに両社では、将来的な技術協力に関しても視野に入れており、アライドテレシスHDの代表取締役、高木弘幸氏が提携に至った一因として「アラクサラの持つIPv6技術」をあげたほか、和田氏も「(アライドテレシスの持つ)エッジ、アグリゲーション製品と(自社の)コア製品との相互接続性の確保は意味がある。ブロードバンド先進国である日本でしっかり仕上げて海外へ展開したい」と述べるなど、国産ベンダ同士の協力意義に言及。今後もさらなる協力体制を築いていく考えを示した。
■ URL
アラクサラネットワークス株式会社
http://www.alaxala.com/jp/
アライドテレシス株式会社
http://www.allied-telesis.co.jp/
ニュースリリース
http://www.alaxala.com/jp/news/release/20041220-1.html
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( 石井 一志 )
2004/12/20 18:00
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