デル株式会社は、エンタープライズシステムを24時間365日監視するエンタープライズ・コマンド・センター(ECC)を、今年第1四半期中(1~3月)にも日本国内に設置することになりそうだ。今月中にも、同社から正式発表される予定。
浜田宏社長によると、「デルにとって2005年は、エンタープライズ事業の強化が引き続き重要な課題となる。とくに、DPS(デル・プロフェッショナル・サービス)の強化、エンタープライズユーザーとのコミュニケーション強化、そして、ECCの設置を含むサービス・サポートメニューの強化の3点に取り組む」としており、ECCの新設が同社のエンタープライズ事業において重要な位置づけを担うことを示す。
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米本社内にあるエンタープライズ・コマンド・センター(ECC)
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ECCの内部
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ECCは、2003年11月に、北米市場向けに、テキサス州オースティンの米国本社内に設置しており、米国およびカナダ地区の大手企業ユーザーのエンタープライズシステムを24時間監視する体制をとっている。
ユーザーのエンタープライズシステムに、障害が発生した際には、ECCは、コントロールセンターとしての役目を果たし、システム障害を最小限に抑えるために、ユーザーの情報システム部門やパートナー企業と迅速に連携し、システム障害を短時間で解決することが可能になる。
日本法人では、昨年来、エンタープライズ事業の強化を最重点課題に掲げているが、コンサルティングサービスのDPS(デル・プロフェッショナルサービス)において、数億円単位のシステム商談の導入コンサルティング実績が相次ぐなど、大規模ミッションクリティカルシステムの導入実績が増加しており、それとともに、デルによる24時間365日の監視体制が求められていた。
米国では、システムの重要度に応じて、サポート対応時間を、2時間以内、4時間以内、翌営業日以内などのいずれかの契約を選択することが可能となっており、日本でも同様のサービスメニューが用意される公算が強い。
また、主要な部品などについては、ユーザーのサイトにあらかじめ配置し、これを利用して、短時間に修理するといったことも可能になる。
ECCの稼働によって、ミッションクリティカルシステムに対するサポート体制が一気に強化されることになるのは明らか。デルが今年の重点課題としているエンタープライズ事業にさらに弾みがつくことになるだろう。
■ URL
デル株式会社
http://www.dell.com/jp/
( 大河原 克行 )
2005/01/05 10:02
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