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2005年第3四半期以降、サーバーCPUはすべて64ビット対応に-IDC予測


国内x86サーバー市場CPUタイプ別出荷台数予測
 IDC Japan株式会社は2月22日、EM64T対応XeonやOpteronなど、x86アーキテクチャの64ビットCPUを搭載する国内x86-64サーバー市場の予測を発表した。

 これによると、x86-64サーバー市場は、2008年には出荷金額は2369億5800万円、出荷台数は約50万台になると予測している。また、Itaniumを搭載するIA64サーバー市場への影響は、限られたものになるという。

 2004年から2005年の新規出荷製品において、x86-64サーバーは、x86-32サーバーを急速に置き換えているが、CPUベンダーは2005年第3四半期以降、64ビットCPUのみを生産・出荷するという。しかしサーバーは特殊需要のためにx86-32サーバーをしばらく存続させることも考えられるため、出荷されるx86サーバーがすべて64ビット化されるには、さらに1年かかると、予測している。

 一方、OSなどサーバー利用環境の64ビット化は、ゆっくりとしたペースで進み、大多数のユーザーが64ビット環境へ移るのは2007年以降になると予測している。これは、x86-64CPUが32ビットOSや32ビットアプリケーションにも対応していることに加え、64ビット化によって恩恵を受けるアプリケーションが少なく、64ビットアプリケーションが移行の促進材料にならないためだという。64ビットサーバー利用環境へ移行が行われている間は、32/64ビットのOS、アプリケーションが混在することになる。

 インテルは、IA64サーバー、x86-64サーバーの両方にCPUを供給しているが、IA64サーバーはRISCサーバーの置き換え製品、x86-64サーバーはx86-32サーバーの後継製品と位置づけている。IDCでは、x86-32サーバーからx86-64サーバーへ移行した場合にもたらされる64ビット化のメリットは、アドレススペースの拡大と倍精度演算の高速化であり、一方、RISCサーバーを置き換えるために必要となるのは、高信頼性やスケーラビリティであるとしている。このため、多少のグレーゾーンはあるものの、このすみ分けは現実的であり、x86-64サーバーがIA64サーバー市場に与える影響は限定的であるとみている。



URL
  IDCジャパン株式会社
  http://www.idcjapan.co.jp/

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( 朝夷 剛士 )
2005/02/22 18:36

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