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国内サーバー市場の推移
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ガートナージャパン株式会社は3月16日、2004年の国内サーバー市場動向を発表した。2004年の国内サーバー出荷台数は前年比15.2%増の50万8115台、出荷金額は前年比2.3%減の127億円と、出荷台数で初めて50万台を突破した。
x86サーバー市場をみると、出荷台数が前年比16.9%増、出荷金額が前年比7.7%増と昨年に引き続きサーバー市場全体の牽引に貢献している。また、Itaniumサーバーの出荷台数も、2003年の1191台から2893台と拡大している。
UNIXサーバー市場では、出荷台数が前年比1.8%減、出荷金額が前年比13.3%減と台数・金額ともに下げている。メインフレーム市場は、出荷台数が前年比2.6%増、出荷金額が前年比3.5%減と比較的安定した結果となっている。
同社のエンタープライズ・インフラストラクチャ担当アナリストの亦賀(またが)忠明氏は、この結果について、「国内サーバー市場は、いわゆる景気連動型の市場であり、台数ベースではこの傾向がみられ、景気に連動する形で成長した。金額面では、UNIXサーバーがミッドレンジおよびローエンドを中心にx86サーバーに市場を奪われたことから、全体の足を引っ張った」と説明している。また、サーバー市場の変化について、「低価格化が市場の関心の中心であったが、2004年はブレードサーバーに加え、Itaniumサーバー、Xeon EM64T、AMD Opteronといった次世代64ビットサーバーにも注目や関心が集まった」(亦賀氏)と、各種の新しい技術が市場を活性化したとしている。
ベンダー別の出荷台数では、NECが2003年同様にシェア19.0%でトップとなった。以下、日本HP(17.2%)、デル(17.1%)、富士通(14.8%)、日本IBM(14.7%)と続いている。ベンダー別の出荷金額では、日本IBMが2003年同様にシェア22.9%でトップとなった。以下、富士通(21.0%)、日本HP(16.2%)、NEC(12.5%)、日立(6.5%)と続いている。この結果について亦賀氏は、「出荷台数では日本HP、デル、日本IBMともに20%以上の成長となったのに対し、NECは10%台、富士通は1桁の成長にとどまっている。国産ベンダーは中長期的観点から早期にサーバー戦略を見直すべき」と提言している。
そのほか、Linuxサーバーは、出荷台数が前年比54.2%増の7万7290台となった。これにより、サーバー市場全体でのLinuxのシェアは2003年の11.4%から15.2%と拡大した。また、ブレードサーバーも、出荷台数が前年比81.2%増の1万7964台と成長している。
2005年については、出荷台数は引き続き景気に連動する形で10%程度と予測。金額は、国産メインフレームの減少分をItaniumサーバーやUNIXサーバーが吸収する形で2004年程度に落ち着くものと予測している。また、新基幹系サーバー製品が2005年には出揃うとして、ハイエンドサーバーをめぐる競争が活発化すると予想している。
■ URL
ガートナー ジャパン株式会社
http://www.gartner.co.jp/
ニュースリリース(PDF)
http://www.gartner.co.jp/press/pr20050316-01.pdf
( 福浦 一広 )
2005/03/16 16:09
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