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モバイルとIPの“橋渡し”を-米BridgePort Networksが日本法人設立


米BridgePort Networks社長兼CEOのマイク・ムリカ氏

ブリッジポートネットワークス株式会社 代表取締役社長の袴田哲也氏
 米BridgePort Networks, Inc.は3月24日、アジア市場での業務拡大の一環として、全額出資子会社のブリッジポートネットワークス株式会社を設立したと発表した。代表取締役社長には袴田哲也氏が就任、社員5名からのスタートとなる。

 米BridgePort Networksは、単一の電話番号でモバイルとVoIPサービスをシームレスに融合する通信事業者向けソリューションを提供する企業。同社社長兼CEOのマイク・ムリカ氏は、「VoIPは、この2年で大きく進化している。特に日本ではADSLなどの常時接続環境ユーザーの1割がVoIPを利用するなど、もっとも進んでいる」と日本市場の重要性を強調。「日本のキャリアと仕事ができると考え、今回日本法人を設立した」と、設立の経緯について述べた。「社名のとおり、キャリアが持つ既存資産とブロードバンド資産の“橋渡し”を行いたい」と、日本での活動に意欲を見せた。

 同社が提供するNomadicONE Network Convergence Gateway(以下、N1-NCG)は、単一の電話番号を用いて、モバイル、ケーブル、DSL、無線LANなどの複数のネットワーク上でのローミング利用を可能にするサービス。N1-NCGはLinuxサーバーとOracleデータベースを用いて稼動し、キャリアが持つユーザー情報のレプリカを持つことで、ローミングサービスを提供する。利用者にとっては、モバイルやVoIPへの接続を気にせず、電話の受発信が可能となる。ブリッジポートネットワークス 代表取締役社長の袴田氏は、「N1-NCGを利用すれば、通信事業者にとってVoIPとの連携を最小限のコストで実現できる」と、既存資産を活かしつつ、VoIPサービスを提供できるメリットを説明した。

 日本での活動内容について、袴田氏は「一般企業への販売は行わず、通信事業者へパートナーを通じたソリューション販売およびサポートを行う予定。また米国で実施しているアライアンスプログラムを、日本市場にあわせて展開することで、ソリューション開発の促進を行いたい」と紹介、移動機端末を中心にモバイル側からアプローチする考えを示した。


NomadicONEの位置付け NomadicONEのアーキテクチャ


URL
  米BridgePort Networks, Inc.
  http://www.bridgeport-networks.com/


( 福浦 一広 )
2005/03/24 16:01

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