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NEC、BIGLOBEの映像ポータルで企業マーケティングを支援


BIGLOBE事業本部 執行役員、谷岸一善氏

Web上での、映像コンテンツ流通量の増加を表したグラフ
 日本電気株式会社(以下、NEC)は3月24日、運営しているプロバイダ「BIGLOBE」において、企業向けのポータル事業を強化し、映像コンテンツによるマーケティング事業に注力すると発表した。今後は、同社の映像ポータル「BIGLOBEストリーム」を中心に、コンシューマ向け、企業向け双方の映像サービスを展開し、相乗効果を狙っていく考え。

 NECのBIGLOBE事業本部 執行役員、谷岸一善氏は「現在のBIGLOBE事業のうち、全体の48%がASP事業、52%がISP事業。2004年度を見た場合、「NTTの料金を一括して請求するサービスが好調だったため、右肩上がりでISPが成長したものの、これからはASP事業の比率が高まる」とみており、その中でも映像を切り口にした事業を拡大したいという。

 その理由として谷岸氏は「インターネットで映像を見るスタイルが拡大している」点をあげる。これはもちろん国内のブロードバンド化の進展が大きな要因だが、映像ポータルが、「企業・コンシューマ(の双方)が利用する一大プラットフォームになった」ことで、映像を利用した企業向けの広告・マーケティング事業が受け入れられる下地が整ったと判断した。

 具体的には、ブロードバンドならではの特性を生かした「インフォマーシャル」(一つの番組のように制作されたコマーシャル)やショートフィルムによる動画広告、クライアントの製品を映画やドラマの中で広告展開するプロダクトプレースメント、スポンサードドラマをはじめ、既存のバナー広告などと組み合わせたメニューなど、さまざまなラインアップを用意するとのこと。提供開始は4月1日より。

 またコンシューマ向けには、有料映像のコンテンツ販売から、動画を利用したショッピングなどのECサービスまでを用意し、これらを組み合わせた複合的なサービスも実施するほか、コンテンツも拡充。コンシューマのニーズを喚起するとともに、双方向性を生かして購買へ誘導したいとした。

 NECでは、2007年に200億円の売り上げを目指して活動を行うとのことで、そのうちの6割程度が企業向けのマーケティング分野での売り上げになるのではないかと予測している。



URL
  日本電気株式会社
  http://www.nec.co.jp/
  プレスリリース
  http://www.nec.co.jp/press/ja/0503/2401.html


( 石井 一志 )
2005/03/24 18:51

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