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メインサーバー利用のOSの種類
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情報漏えい対策の実施状況
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有限会社ノークリサーチは3月28日、2005年の中堅・中小企業における、IAサーバー導入実態調査の分析結果を発表した。
それによると、まず中堅・中小企業で利用されているサーバーのITアプリケーション導入状況は、「財務会計」が86.2%、「人事管理」が80.6%、「販売管理」が75.6%となっており、基幹系業務システムの導入割合が非常に高いという。また「IP電話」の導入率は25.3%にとどまっているものの、「導入検討中」が49.9%と高い関心を示している。一方、「ERP」「SFA」「SCM」といった戦略系アプリケーションは10%前後と低い水準のまま推移しており、同社では「今後大きなインパクトのある流れがこない限り、本格導入には至らないだろう」としている。
メインサーバーOSに目を転じてみると、主力はやはりWindowsで、Server 2003が14.6%、2000 Serverでは42.6%を占める。しかしNT Server 4.0も25.5%と、依然として1/4強のユーザーが利用者している状況だ。またNT Server 4.0使用企業のうち、サポート終了を知らなかったところが26.1%あるほか、今後も「そのまま使う、使いたい」と回答したユーザーが52.3%と、高い割合を占めている。
Linuxはというと、メインサーバーでの導入率は6.6%に過ぎず、56.2%と半数以上が「使うつもりがない」と回答しているものの、全サーバーでは「現状利用している」が25%、「今後使いたい」が43.8%あり、ノークリサーチは「徐々にではあるがLinuxの利用は高まっていくことが予想される」と分析している。
設置サーバーメーカーのシェアとしては、NECが22.3%でトップ。4ポイントほど離れた次位を日本IBM、富士通が争う一方で、デルが14.7%とシェアを高めてきており、激戦の様相を示している。サーバー導入予定は「検討・計画・考慮」をあわせて50%あり、導入予定の要因としては「システムの入れ替え」が31.8%、「NT 4.0 Serverから最新のOSへのアップグレード」が29.5%と上位を占めている。
またセキュリティ対応はほぼ100%の企業が何らかの対策をしており、「ウイルス対策ソフトの導入」は90.6%が、「不正アクセスの防止」は68.9%が対応済み。しかし個人情報保護対策は遅れており、「3月末までに対策を実施した、または実施する予定」はわずか13.8%。「対策は検討中であるが、実施は4月以降になる」の25.2%をあわせても4割に過ぎず、「約6割の企業がまだ未対応の状況。企業の関心の低さが指摘できる」(同社)とコメントしている。
■ URL
有限会社ノークリサーチ
http://www.norkresearch.co.jp/
プレスリリース(PDF)
http://www.norkresearch.co.jp/2005IA.pdf
( 石井 一志 )
2005/03/28 12:11
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