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インテルと日本HP、“Montecito”搭載サーバーを公開


 インテル株式会社と日本ヒューレット・パッカード株式会社は4月19日、開発中の次期Itanium 2(開発コード名:Montecito)を搭載した「HP Integrity rx8620-32」の内覧会を開催した。

 Itanium 2は、IntelとHPが共同開発したプロセッサ。しかし、2004年12月にHPのItanium設計チームのIntel移籍が発表されたことから、HPがItaniumから撤退するのではという報道が一部行われていた。今回の内覧会は、こうした一部報道を否定する意味も含め、両社の開発関係が継続していることをアピールするのが狙いだ。


「Montecito」の概要
 今回内覧会で紹介されたMontecitoは、Itanium 2では初めてデュアルコアを搭載するプロセッサで、2005年後半の市場投入が予定されている。インテル エンタープライズ&ネットワーク・ソリューションズ本部プラットフォーム&ソリューションズ マーケティング統括部長の平野浩介氏は、「Montecitoの特徴として、12MBのL3キャッシュを2つ搭載しており、大きなキャッシュを持っていることが挙げられる。また、HTテクノロジーにも対応しているので、デュアルコアとあわせて4つのスレッドを実行することができる。そのほか、消費電力がデュアルコアになっても現行のItanium 2と同等の130Wである点も特徴」と説明。価格についても現行のItanium 2とほぼ同じくらいで提供する予定であるとした。


Montecitoが搭載されたミッドレンジサーバー「HP Integrity rx8620-32」

画面上がHP-UXで動作している8スレッドを表示したもの。画面下がWindows Serverで動作している8スレッドを表示したもの
 Montecito搭載サーバーとして紹介されたrx8620-32には、HPの次期チップセット「HP sx2000」が採用されている。sx2000は、同社のミッドレンジ、ハイエンドで使われているHP sx1000の後継となるチップセットで、次世代のプロセッサに合わせて設計されている。対応予定のプロセッサは、IPFでは、Montecitoとその次のMontvaleに、PA-RISCではPA-8900に対応する。米HPビジネスクリティカルサーバ プロダクトマーケティングマネージャーのディミトリス・ドーバス氏は、「sx2000は4倍の性能向上を実現するチップセットで、Montecito用に開発された。PA-8900にも対応するが、出荷はMontecito用から1四半期遅れることになるだろう」と述べた。

 デモでは、Montecitoとsx2000を搭載した開発途中のrx8620-32を使用。2CPUを搭載したセルを2つ搭載し、HP-UXとWindows Server 2003がそれぞれ別パーティションで正常に動作している様子を紹介した。



URL
  インテル株式会社
  http://www.intel.co.jp/
  日本ヒューレット・パッカード株式会社
  http://www.hp.com/jp/


( 福浦 一広 )
2005/04/19 19:29

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