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米Sun Schwartz氏「ITのサービス化はエンタープライズ市場でも起こる」

VERITAS Vision 2005 基調講演

米Sun Microsystems社長兼COO Jonathan Schwartz氏
 米国サンフランシスコで開催されているカンファレンス「VERITAS Vision 2005」の第1日目である4月25日(現地時間)、米VERITAS CEOのGary Bloom氏に続く基調講演には、米Sun Microsystems社長兼COOのJonathan Schwartz氏が登場。VERITASが戦略として掲げ、カンファレンスのタイトルにも使われている「UTILITY(ユーティリティ)」の側面からSunの先進性を語った。

 Schwartz氏は、ITに限らず文化として生活に浸透するものは、まずベンダーごとに独自の仕様で開発する「カスタマイズ」、それらが集まりやがて「標準化」され、その後は「サービス」として広く普及する、という段階を踏んでいると定義。例として電気を挙げ「発明されたころは規格がバラバラで利用できるところも限られていたが、現在は米国内のどこでも誰でも安価に提供されており“パワーデバイド”というものは存在しなくなった」と語った。


IBMがカスタマイズし標準化も決まりつつあるITはサービス化の段階に入りつつある
 そしてITも標準化の段階をすでに終えようとしており、サービス化が進む段階に来ているとした。CPUはSunのSPARC、AMD、Intel、アプリケーションはJavaと.NET、OSはSolaris、Red Hat Linux、Windowsが、それぞれスタンダードとなっていると主張するSchwartz氏は「HP-UXやAIXはすでにほとんど利用されておらず、新しいOSが誕生することもないだろう」とライバルをけん制。また、Solaris 10はこれまで100万近くのダウンロードがあり誰でも無償で利用できること、また120万もの企業向けサポートライセンスを販売したとアピールした。

 また、サービス化される段階としてSunが適用を始めたのがソフトウェア料金体系の見直し。提供価格をユーザー企業の従業員数に応じて決定するサブスクリプションモデルを2003年より順次適用している。Schwartz氏は、サーバーのCPUなどコンピューティングリソースの稼働率は平均で15~20%程度であり従来のサーバーやCPU数ごとのライセンス体系は無駄が多いと指摘し、サブスクリプションモデルにはそれがなく、利用した分だけ払う価格体系としてユーザーにも理解されやすい「透明な価格」であると述べた。


Sunがそれぞれの段階で提供した製品やサービス
 さらに、ITをサービスとして提供する取り組みとして同社が展開を始めているのが、コンピューティングリソースのサービス化。2005年より1CPUあたり1時間1ドルとする「Sun Grid」を提供を開始している。Schwartz氏は、「ユーザーが(サーバーなどの)コンピューティングシステムを自分で作る(用意する)必要はない。我々がサービスとしてセキュリティを確保しつつ提供する」と述べ、電気と同じような革命が起き、新しい市場が形成されつつあると自信を見せた。Sun Gridのユーザーであるウォールストリートは、時間にして10億時間分のSun Gridを利用しており、シミュレーションで約50%のコスト削減につながっていることがわかったという。同社では今後ストレージなどでもこのサービスを提供していく予定とのことだ。

 Schwartz氏は「皆さんがYahoo!やeBayなどのサービスを日常的に利用するようになった変化が、今後エンタープライズ市場にも起こるだろう」と述べ、同社の取り組みに自信を示した。



URL
  VERITAS Vision 2005
  http://www.veritas.com/vision/


( 朝夷 剛士 )
2005/04/27 08:58

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